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2018.12.07

子猫が餌を食べない…どうすればいいの?生後1ヶ月〜2ヶ月

犬と比較して、野良猫がたくさんいる日本では、飼い始める子猫の月齢や状況も様々です。
生まれてすぐのまだ目も開かないような子猫を拾って育てられる方もいらっしゃいますし、ヨチヨチ歩き始めた子猫を拾われる方、離乳が終わった子猫を譲り受けられる方、生後2—3ヶ月の子猫をもらわれる方、購入される方…。
いつ、どんな状況で迎え入れたとしても「子猫がごはんを食べてくれない」と不安になるのは、みなさん同じだと思います。
今回は、子猫がごはんを食べないときにどうすれば良いのかを、お話ししましょう。
(執筆:獣医師・堀江志麻)

子猫が「生後1ヶ月まで」の場合

Happy monkey/shutterstock

子猫は生まれてから生後1ヶ月ごろまでは、母猫のおっぱいを飲んで過ごします。母乳は高脂肪高タンパクで栄養いっぱい。

この時期の子猫は牛乳をあげるのではなく、子猫に必要な栄養素がしっかりと含まれる市販の子猫用のミルクを与えてください。

また、哺乳瓶のサイズにも注意して、上手く口に入るものを選ぶようにしましょう。

温度もとても重要です。冷たいままでは子猫の受け入れも悪く飲んでも吐き戻してしまうことがありますので、人肌に温めてあげてください。

この時期の子猫がミルクを飲まない場合、ミルクの温度以外にも、子猫の体が冷えていないか?先天的な異常はないか?などもう一度確認してみてください。

体が小さいこの時期の子猫がミルクを飲んでくれない場合、すぐに低血糖になってしまい意識がもうろうとして命を落としてしまうこともあります。くれぐれも慎重にケアをしてあげましょう。

子猫が「生後1ヶ月〜2ヶ月」の場合

Happy monkey/shutterstock

生後1ヶ月〜2ヶ月は、子猫が離乳する時期です。今までミルクだけを飲んでいた子猫が、形あるものを摂取し始めます。

言い換えれば、ミルクなどの液状のものしか消化できなかった体が、ドライフードなどの固形物を消化できるようになっていく時期。

この時期の胃はまだ小さく、胃腸の機能も未発達。1回のフードが多すぎると、食べきれなく残してしまったり、フードが硬すぎると慣れていない子猫はそのフードを受け付けないこともあります。

子猫がフードを受け付けない場合、もう一度ミルクを与えてみたり、柔らかくふやかしたフードにミルクを混ぜてみたり工夫してみましょう。

また、この時期は母猫の母乳から受け継いだ移行抗体が切れる頃でもあります。

移行抗体とは、子猫の免疫機構が整うまでの最初の1−2ヶ月の間、子猫を様々な感染症や病気から守ってくれる母猫から受け継いだ免疫(主に抗体)のこと。

その移行抗体が切れる頃、子猫は風邪をひいたり、お腹を壊してしまうことも。“猫風邪”をひいていると、フードの匂いをうまく感じ取ることができなかったり、咳やくしゃみで食欲が減退してしまうことがあるので注意が必要です。

この時期の子猫が食事を食べなくなった場合、熱や鼻水、くしゃみなどの風邪症状はないか?軟便下痢などしていないか?体調を確認してくださいね。

子猫が「生後2ヶ月以降」の場合

Chendongshan/shutterstock

生後2ヶ月以降は、子猫の体は着々と大きくなり、自我も出始めて色々な遊びに興味津々になる時期です。

そして離乳も完全に終わり、成猫と同じようなフードが食べられるようになります。

猫は、犬と比較すると野生のころからあまり改良されていない動物です。猫は元々肉食動物のため、動いている小さな小動物を狩りによって捉え、食事としています。

おうちで飼われている猫ちゃんは、この「狩り」をすることなく食事が時間通りに与えられるため、食事に対してあまり貪欲ではない子も最近では増えています。

「狩り」の擬似体験で食欲がわく子も

Happy monkey/shutterstock

我が子がいまいち食事への興味が薄いと感じられた場合には、ぜひ食事の前に猫じゃらしや、その他なんでも好きなおもちゃで遊んでみてください。

猫の遊びは基本的に「狩り」をイメージしたものが多いのです。この狩りを擬似的に体験することで食欲が刺激され、よく食べるようになる子もいます。

新しいフードを避ける「ネオフォビア現象」

また、猫にはネオフォビア現象というものがあります。これは、食べ慣れない新しいフードを避ける現象のこと。

生後6ヶ月までに食したことのない食感や味を大人になって拒絶してしまうことが猫には見られます。

この現象を避けるために、生後6ヶ月頃まで、様々な種類のフードを食べさせることは、猫では良いとされています。

フードの種類を頻繁に変えるのはフードに飽きやすくなるのでは?と思われがちですが、決してそんなことはなく、むしろ運動不足や置きエサなどの問題が猫のご飯を食べないことにつながっている可能性があります。

できる限り“置きエサ”は控えましょう

smile photo/shutterstock

食事の回数も子猫だからといって決して1日に複数回に分ける必要はありません。その子が1日に必要な量を、何回で食べられるかが大切です。

下痢や嘔吐することがなく、その必要量を1回で食べられるなら1回で構いませんし、2回で食べられるなら2回で構いません。

決して置きエサにはしないほうがその後の肥満予防につながりますし、食べ物への興味を継続させるにも良いと思われます。

また、この頃からフードの味や硬さなどの好みが出てくる子もたくさんいます。

子猫がフードを食べない場合、ドライフードの形状を変えてみたり、メインのたんぱく質の変更などおこなってみるのも一つの方法です。

おわりに

このように子猫がご飯を食べない原因は子猫の月齢によっても様々。

元気はあるのに食べない子猫の場合、子猫自身ではなくフードや環境に問題があることが多いですし、元気もなく食欲もない子猫では子猫自身に問題がある場合が多いですのでなるべく早めに病院で受診なさってくださいね。

プロフィール

堀江志麻

堀江志麻

往診専門動物病院「しまペットCLINIC」院長

1979年 山口県宇部市に生まれる
1986年~1992年 ドイツ・デュッセルドルフに滞在
1998年 北里大学 獣医畜産学部・獣医学科に入学
2004年 獣医師国家資格取得
2004年~2007年 神奈川県 横浜市の動物病院に勤務
2008年~2010年 同動物病院の分院(東京都大田区)の分院長を務める
2010年 子供を出産し、一時お休み
2011年 千葉県と東京都の2つの動物病院で勤務
2011年11月11日 往診専門動物病院、しまペットCLINIC 開院 現在、東京都内を中心に千葉県、神奈川県にて往診をおこなっている。
  • 日本小動物歯科研究会 (レベル1認定講習・実習 終了)
  • 日本メディカルアロマテラピー協会(JMAACV日本メディカルアロマテラピー動物臨床獣医部会認定ペットアロマセラピスト)
  • 日本ホリスティックケア協会(日本ホリスティック協会認定ホリスティックケア・カウンセラー)