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【獣医師監修】フードに関するお悩み解決!Q&A~高齢の子のフード選びのポイント~


【獣医師監修】フードに関するお悩み解決!Q&A~高齢の子のフード選びのポイント~

【質問】高齢の子へのフードの選び方を教えてください。

【回答】

飼っているペットが高齢になってきたと感じる飼い主さんへ

気になる衰えはどんなことですか?

加齢に伴う身体の変化やトラブルに着目してフードを選んでいくこととなります。

一般的なフード選びの参考となる内容をご紹介しますが、以下の点には注意が必要です。

足腰、歯、視力、認知機能・・・残念ながら、すべてに万能なフードはありません。

何かしらの疾病を患い、治療を行っている子には、まずはかかりつけの獣医さんと相談してご検討ください。

【加齢に伴う身体の変化やトラブル】

運動量の低下、基礎代謝の低下による必要なエネルギー量の減少
腎臓や心臓などの臓器の機能低下
認知機能の低下
関節トラブルの増加
歯のトラブルの増加

年齢相応の総合栄養食でバランスよく

ペットフードには、おおまかに対象年齢が記載されています。

「総合栄養食」と書かれたフードは、年齢に合わせて、必要な栄養素がバランス良く含まれていますので、年齢相応のものを選択しましょう。

筋肉の材料「タンパク質」は良質なものを適量摂取

加齢に伴い筋肉量が低下してくるため、筋肉の材料となるタンパク質の摂取は欠かせません。

AAFCO基準2016*では、タンパク質含有量はおよそ成長期と成犬・成猫期の中間程度、乾物中に19~22%、猫26~30%程と言われています。

*AAFCO(米国飼料検査官協会):ペットフードの栄養基準、ラベル表示のルールなどに関するガイドラインを設定しているアメリカの団体。この基準が世界的なスタンダートとなっており、日本のペットフード公正取引協議会も採用。

一方で、タンパク質量が多すぎると、腎臓の機能が低下している老齢犬猫にとっては、腎臓病の発症、進行リスクがあります。腎臓病のステージによっては、タンパク質制限が必要な場合もあります。そのため、なるべく良質なタンパク質を適量とることが重要です。

胃腸にやさしい低脂肪なもの

脂肪分が多いフードの方が、匂いもよく嗜好性が高いですが、胃腸の消化機能が低下している場合、消化不良を起こすことがあります。また、高脂肪なものは、あらゆる疾病の発症リスクである肥満の原因となりますので、なるべく消化の良い低脂肪食がよいでしょう。

DHAやEPAを強化したもの

高齢の犬猫の多くが患っていると言われている関節炎や認知機能の低下。それら疾患において、症状の軽減や進行抑制にエイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)が良いといわれています。「高齢用フード」として販売されている総合栄養食には、意識的に配合されていることが多い成分ではありますが、購入の際には一度ラベル表示をチェックしてみてください。

関節トラブル対策のサプリメント

グルコサミン、コンドロイチン硫酸、緑イ貝抽出物などのサプリメントは、関節軟骨の栄養を捕捉し、関節トラブルを軽減する効果があります。フードに併用して摂取することもよいでしょう。

フードの形状と摂取量、与え方にも配慮

硬いフードだと食べない場合は、まずは砕いたりふやかしてみましょう。ウェットフードの場合には、水分量が多いため、必要摂取量が多くなります。タンパク質や脂肪分の取りすぎにならないか、表示ラベルをチェックしましょう。

さらに、首を下げずに食べられるよう、食器の高さにも配慮してあげると誤嚥のリスクの軽減にもつながり、よりよいでしょう。

ドライフードに比べてウェットフードは歯垢がつきやすいため、歯磨きのケアが必要です。高齢の子にも役立つ情報を発信しておりますので、以下の関連記事もぜひご参考ください。

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