ペット保険のペット&ファミリー損保【公式】 T&D保険グループ

【獣医師監修】お家での日常ケアの方法を解説!【動画あり】


【獣医師監修】お家での日常ケアの方法を解説!【動画あり】

目次

↓ご覧になりたい項目をクリックすると各項目に移動します。

お家でできる日常ケアは何がある?
初めて犬猫を飼われる方へ
1.爪切り【動画あり】
2.肛門腺絞り【動画あり】
3.ブラッシング
4.シャンプー
5.歯磨き
最後に

お家でできる日常ケアは何がある?

お家で出来るケアは爪切り、肛門腺絞り、ブラッシング、シャンプー、歯磨きなどがあります。

お家で定期的にケアを行うことで、ペットとのコミュニケーションがとれ、病気(外耳炎や皮膚炎など)を早期に発見することができます。また、ケアだけのために病院やトリミングに行く必要がなくなるため、ペットのストレスも減らすことができます。

初めは全てをやろうとせず、出来そうなものから行っていきましょう。

初めて犬猫を飼われる方へ

全てのワクチンが終了する4~5ヶ月齢頃までは十分な免疫がついていないため、多数のペットが出入りするトリミングには連れていくことができません。

ワクチンは感染症からペットを守るために重要なものであり、万が一感染しても重症化を防ぐことができます。

生まれてからしばらくは母親からもらった免疫がありますが、成長と共にだんだんと減っていきます。そのため、その免疫がなくなる頃にワクチンを接種する必要があります。

初回の混合ワクチンは生後6~8週齢で接種し、その後3~4週間空けて2~3回接種することが推奨されています。犬の場合は、生後91日を過ぎると狂犬病ワクチンの接種が義務づけられています。狂犬病は発症した場合の致死率がほぼ100%であり、人間にも感染するため必ず接種するようにしましょう。

そのため、全てのワクチンが終了しトリミングに行けるようになるまでは、お家で日常的なケアをしていく必要があります。

お家での日常ケアの方法

1.爪切り【動画あり】

犬と猫の爪も人間の爪のようにどんどん伸びていきます。

散歩が少ない犬や、爪とぎをあまりしない猫は爪が伸びやすくなるので、定期的にチェックしていくことが必要です。爪切りの頻度はその子によりますが、1~2ヶ月に1回が目安です。爪が伸びすぎると巻き爪になって肉球に食い込んでしまったり、他のものに引っかかってケガをしてしまったり、飼い主さんも爪でケガをしてしまうリスクがあります。

1回で全ての爪を切らなくても構いません。嫌がる場合は無理に行わず、何回かに分けて切るようにしましょう。おやつなどで気を逸らしながら、行うと良いです。

爪切りは犬猫専用のものを使用しましょう。

お家での日常ケアの方法/爪切り
血管を切らないように切っていきます。(点線部分)

肉球を押すと隠れていた爪が出てきます。白い爪の子は透かして見ると血管が見えるため、血管を切らないように切っていきます。黒い爪の子は血管が見えないため、先端から少しずつ切っていきます。万が一出血した場合に備えて、止血剤を用意しておくと良いです。止血剤がない場合は、ティッシュや布で数分押さえて止血するようにしましょう。

【関連記事】

【獣医師監修】愛犬の正しい爪切りの方法は?嫌がる場合のコツもご紹介

2.肛門腺絞り【動画あり】

犬猫には肛門の左右に肛門腺という分泌腺があります。その子によってにおいが異なるため、においを嗅いで相手を認識しています。通常、分泌物は排便時に一緒に出ていきます。上手く排出できずに異常に溜まってしまうと肛門腺炎になり、肛門腺が破裂してしまうこともあります。分泌物がたまるとお尻を痒がり、地面にお尻をこすりつける子が多いです。肛門腺絞りの頻度もその子によりますが、1ヶ月に1回はチェックしてあげてください。

お家での日常ケアの方法/肛門腺絞り【動画あり】
肛門腺(丸印)は4時と8時の位置にあります。

肛門腺はお尻の穴を時計の中心に例えると、4時と8時の位置にあります。尻尾を上に持ち上げ、親指と人差し指で下からすくい上げるようにして分泌物を絞り出していきます。絞り切れたら、お尻周りを綺麗に拭いてあげましょう。

3.ブラッシング

ブラッシングを行うことで被毛を綺麗に保ち、毛玉を防止することができます。

犬は短毛・長毛に関わらず毎日、猫も長毛種は毎日、短毛種は一週間に2~3回が目安です。

毛玉ができやすい首元や四肢の付け根・お腹を中心にブラッシングしてあげましょう。

嫌がる場合は無理に行わず、短時間で済ませることが大切です。一か所だけブラッシングし、次の日に別の場所を行うのでも構いません。少しずつ慣らしていきましょう。

ブラッシングに必要なブラシ
  • スリッカーブラシ:細い針金が密集しているブラシ。長毛種や毛量が多い犬種向け。
  • ラバーブラシ:シリコン素材で出来た柔らかいブラシ。短毛種やスムースコートの犬種向け。
  • コームブラシ:細いクシ歯が一列に並んだブラシ。長毛種向け。
  • ピンブラシ:スリッカーよりもピンが太く、ピン同士の間隔が広いブラシ。長毛種向け。

4.シャンプー

散歩に行って足や体が汚れてしまった、便でお尻が汚れてしまった時などは綺麗に洗ってあげましょう。ぬるま湯(38度が目安)を使い、優しく洗っていくのがポイントです。

全身を洗う場合は、あらかじめブラッシングをして毛並みを整えておきます。

シャワーでしっかりと体を濡らし、シャンプーをしていきます。シャンプーは原液を直接つけるのではなく、スポンジでよく泡立ててから被毛に乗せます。爪を立てないようにしながら、マッサージするように優しく洗っていきましょう。

シャンプーを洗い流す際もたっぷり時間をかけます。洗い残しがないかチェックし、体を乾かしていきます。ドライヤーをする前に、まずはタオルを使い水分をとっていきましょう。ドライヤーは低温もしくは冷風にし、体から20㎝以上離して使用するようにしてください。

ブラッシングをして完全に乾いたら終了です。暖かい部屋に連れていき、体が冷えないようにしてあげましょう。

【ブラッシング・シャンプーの方法について詳しくはこちら】

【獣医師監修】柴犬はアレルギー性皮膚炎になりやすい!お家でできるケアと予防のポイントとは

5.歯磨き

食事後、歯の表面には歯垢がつき始めます。歯垢は細菌のかたまりであり、歯周病を引き起こします。歯磨きをせずに放っておくと、硬い歯石に変化していきます。犬と猫は歯石がつきやすく、犬は2~3日、猫は約一週間で歯垢から歯石に変化してしまいます。歯石になると歯磨きをしても、取り除くことができません。歯石を完全に取り除くためには、麻酔下での歯石除去が必要となります。そのため、日常的に歯磨きを行っていくことが大切です。

初めて歯磨きをする際は、以下のステップで行っていきましょう。

①口周りを触られるのに慣れさせる

いきなり歯ブラシを使うのではなく、おやつや美味しい味の歯磨きペーストなどを使いながら手で口周りを触られることに慣らしていきましょう。口周りに慣れたら、唇をめくって歯や歯茎にも触ってみましょう。触っても抵抗感を示さないようになるまで、繰り返し行ってください。

②歯ブラシに慣れさせる

歯ブラシは犬猫用のものを用意しましょう。美味しい味の歯磨きペーストをつけて優しく磨きます。初めは数本のみでかまいません。歯ブラシに慣れさせるのが第一であり、少しずつ磨ける本数を増やしていきます。大人しくできたら褒めたり、おやつをあげたりして歯磨きを好きになってもらいましょう。

最後に

お家でできる日常ケアには様々なものがあります。まずは出来そうなものからチャレンジしてみてください。

ケアのポイントを押さえながら、愛犬・愛猫と一緒に少しずつ出来ることを増やしていきましょう。

ペット&ファミリー損保所属獣医師


一覧に戻る