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【獣医師監修】人と動物の共生とは~遺伝子病への取り組み


人と動物の共生とは~遺伝子病への取り組み

みなさんは何をきっかけにペットを家族にお迎えしましたか?新しい家族を迎えて生活は変わりましたか?

私は「動物が好き」という理由で犬を飼い始めましたが、愛犬が私に与えてくれたものは予想を上回るものでした。
毎日外に出ようと誘われるので、運動不足が解消され、散歩仲間の友人もできました。嫌なことがあっても、家に帰ればいつも変わらず迎えてくれる愛犬に、ほっと心が和らぎます。

動物たちは、私たちの体にも心にも、健康や豊かさをもたらしてくれること、社会とのつながりを広げてくれることを実感しました。

豊かさをもたらしてくれる動物

実際に、動物たちとふれあうことで「オキシトシン」というホルモンが分泌され、ストレスが軽減されることが研究で分かっています。欧米を中心に、ペットを飼うことで人が精神的に健康になるという研究報告は多くあり、アニマルセラピーという科学的な療法にも生かされています。

当社は、多くの方々が動物たちと出会い、安心して生活できることを願い、保険の分野からペットの健康をサポートし、人と動物の共生を支える存在でありたいと願っています。
当社はペット保険事業を通して、日々多くの動物たちが病気と闘っている事実を目の当たりにしています。可愛らしいペットが病気に苦しむ姿やそれを支えるペットオーナーの方の不安や心配な気持ちを思うととても心が痛みます。そのような病気は、どんなに大切に育てていても予期できない・避けられないものも多いと思います。しかしながら、遺伝子病と言われるものについては、繁殖の過程で減らしていくことができる病気です。

当社は繁殖と遺伝子病に関する研究を専門に行っている機関(以下、研究所といいます)に協賛しています。この研究所とともに将来遺伝子病に苦しむ動物たちを少しでも減らしたいという思いが、そこにはあります。

遺伝子病とは

遺伝子病とは、遺伝子変異が原因で起こる病気※です。単一遺伝子疾患、多因子遺伝子疾患、染色体異常などがあり、主に単一遺伝子疾患については、計画的な繁殖で減らしていくことができるとわかっています。
当社の協賛する研究所では、犬と猫の遺伝子病検査を実施し遺伝子病予防の重要な役割を担っています。ペットショップでも遺伝子病検査を実施したペットの取り扱いが増え、多くの関心が寄せられるようになりました。

※遺伝子変異があっても必ず発症するとは限りません。

種類内容代表的な疾患名
単一遺伝子疾患単一の遺伝子変異が原因となっている疾患
メンデルの法則に従う遺伝様式をとる
変性性脊髄症
多発性嚢胞腎など
多因子遺伝子疾患複数の遺伝子と環境要因の両方が合わさって発症する疾患股関節形成不全など

わたしたちにできること

遺伝子病の中には品種を生み出す中で、現れてきた病気もあります。たとえば、スコティッシュフォールドの骨軟骨異形成(こつなんこついけいせい)という病気です。特に折れ耳どうしのスコティッシュフォールドから生まれた子猫が、軟骨の形成異常を発症し、骨軟骨異形成になりやすいことがわかっています。折れ耳がかわいいスコティッシュフォールドですが、かわいいからという理由だけでの安易な繁殖や、ペットブームがそれを助長することはよくありません。また、飼育されているペットの繁殖をお考えの場合は、その品種に関する遺伝子病のリスクをしっかりと理解したうえでご検討いただけたらと思います。

現在一緒にいる、もしくはこれから一緒に過ごそうとしているペットについて、私たち一人一人が遺伝子病の存在を知り、理解を深めることによって、遺伝子病を減らしていく社会を作っていくことができるのではないでしょうか。

人と動物の共生とは~遺伝子病への取り組み

最後に

当社は、より多くの方々に、幸せを運ぶ動物たちとの暮らしを楽しんでほしいと考えています。そして、病気で苦しむ動物たちを減らす活動、人と動物がともに幸せになれる社会を作っていく活動に、今後も取り組んでまいります。

       ペット&ファミリー損保所属獣医師


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