美しい瞳が魅力のバーマン。その飼い方や特徴、性格を解説
2022.06.13 作成

猫のバーマンの飼い方や特徴、どこで出会えるの?

PNS編集部

PNS編集部

青い目とふわふわの被毛に気品が溢れるバーマン。かつては「ビルマの聖猫」と呼ばれ、寺院に祀っていた女神が猫にうつり、女神と同じように黄金の被毛に変身したという伝説が残っています。そんな、神秘的で美しいバーマンの飼い方や特徴、性格などを詳しく解説します。

もくじ

    バーマンってどんな猫?

    美しい瞳が魅力のバーマン。その飼い方や特徴、性格を解説
    (Borkin Vadim/shutterstock)

    ふわふわの被毛と足先がポイントのバーマン。まずは、バーマンの魅力的な見た目と歴史についてみてみましょう。

    バーマンの特徴・大きさ・毛色

    特徴

    バーマンは、足先にだけ白い被毛があり、靴下をはいたように見えるのが大きな特徴です。この可愛らしい前あしは「グローブ」や「ミトン」、後ろあしは「レース」と呼ばれています。愛されるポイントとしてだけでなく、キャットショーではこの白い足先が得点の2割を占めているほど、バーマンの重要な特徴として捉えられています。

    「バーマン」は、バーテンダーを指す言葉として知られていますが、猫の名前はこちらの意味ではありません。バーマンはサンスクリット語のビルマである「ビャンマー」をイギリス人が「バーマ」と発音したことに由来しています。原産国である「ビルマ」を指す言葉そのものなのです。

    大きさ

    バーマンは中型と大型の中間くらいの体型です。体重は3~7㎏ほど。幅があるように感じますが、オスとメスで若干の差があることもあります。抱き上げるとずっしりとしていて、骨格ががっしりしているのが特徴です。体全体的にも足先など部分的にも丸みを持っています。

    毛色

    バーマンの被毛のカラーバリエーションは、「シールブラウン」「チョコレート」「クリーム」「シルバー」「ブラウン」「ブルー」薄いブルーグレーの「ライラック」錆(さび)色の「トーティ」などがあり、すべてにポイントがあります。

    バーマンの性格

    バーマンは「大きな甘えん坊」といわれるほど、飼い主さんと一緒にいたい性格です。家の中でもあとをついて回ったり、しぐさを真似したりします。何か作業をしていると、気を引くために自分も混ざろうとして、目線の先に入るように邪魔をするのがたまらなく可愛いらしいでしょう。

    バーマンの歴史

    バーマンはビルマ(現在のミャンマー)が原産国とされています。ビルマのクメール王朝時代に、バーマンに似た猫がいたと記録が残っているのです。はっきりしたことは分かっていませんが、20世紀に入った頃に、内乱や諸外国からの支配の手が伸び、国内が不安定だった頃に、イギリスの軍人がフランスに持ち帰った猫がバーマンだったと伝えられています。

    その中の一頭はメスで妊娠しており、その子猫たちがその後のバーマンの繁殖の基盤とされました。第一次世界大戦、第二次世界大戦によって戦時中の国々では猫を保護することが難しく、純血種が激減。バーマンもその一つでした。しかし、バーマンによく似たシャムなどを掛け合わせて復活させることに成功。その影響で、本来はなかった顔のポイントができたといわれています。

    獣医師の88%が推奨するペット保険「げんきナンバーわんスリム」ペット&ファミリー損保
     

    バーマンとラグドールを見分けるポイント

    バーマンとラグドールを見分けるポイント
    (Borkin Vadim/shutterstock)

    バーマンとラグドールは、似ているといわれることが多いです。違いを見分ける場合は、次の点に着目してみてください。

    • バーマンは前あしの白模様であるミトン、後ろあしの白模様であるレースが望ましいといわれるが、ラグドールに決まりはない
    • ラグドールはバーマンよりも大型で、おおよそ3㎏ほど大きくなるといわれている

    毛色だけで見分けるのは難しいため、成猫の大きさもチェックするのが確実でしょう。

    バーマンの飼い方のポイント

    バーマンの飼い方のポイント
    (Borkin Vadim/shutterstock)

    飼い主さんのことが大好きで甘えん坊なバーマン。運動やしつけを通して、快適に暮らせるよう環境作りをしましょう。

    バーマンのしつけ方

    バーマンは辛抱強い性格なので、しつけがしやすい猫だといわれています。家族に赤ちゃんがいてもスキンシップをとりたがり、家族の一員として大事にするような行動をとります。また、他の猫との暮らしにも問題がなく、多頭飼いも難しくありません。トイレは早い段階から覚えるため、子猫のうちに問題はなくなることが多いです。爪とぎ場所なども、何度か教えれば覚えるのは早く、あまり手がかからないでしょう。

    バーマンの運動量

    バーマンは太りやすい体質なので、よく遊んであげて普段から運動量を増やしましょう。特に上下運動ができるよう、普段過ごす部屋にはキャットタワーを設置します。バーマンは遊び好きというよりも、飼い主とコミュニケーションをとりたいがために遊んでもらうことを望む性格のため、毎日時間を作っておもちゃなどで遊んであげると、ストレスや寂しさなどが解消されます。

    太りやすさは運動だけでなく、食事でも改善させましょう。適切な量のキャットフードを与え、体に負担がかからないように普段から気を付けて生活するとよいとされます。

    バーマンの平均寿命

    バーマンの平均寿命
    (Borkin Vadim/shutterstock)

    バーマンの平均寿命は10歳~13歳です。猫の平均寿命よりも少し短い傾向があります。

    バーマンの注意しておきたい病気

    バーマンの注意しておきたい病気
    (New Africa/shutterstock)

    バーマンの注意しておきたい病気について紹介します。

    股関節形成不全

    股関節形成不全は股関節がうまく発育せず、関節に異常を起こす病気です。足を引きずって歩く、腰を左右に振って歩く、つまずく、運動を嫌がるなどの様子が見られたら、早めに獣医師に相談しましょう。

    先天性白内障

    白内障は加齢に伴い起こりやすい目の病気ですが、まれに先天的なもので若齢期に発症することがあります。水晶体が白く濁って視力が落ちてしまいます。目が白くなる、壁や物にぶつかるようになったら注意が必要です。

    慢性腎不全

    老齢期に発症することが多く、腎臓の機能が低下することで老廃物を体外に出すことができなくなる病気です。初期は多飲多尿といった変化が現れますが、進行すると食欲不振や体重の極端な減少など全身に症状が現れます。ゆっくりと進行することがほとんどで症状に気が付きにくく、老猫の死因の第一位とも言われています。

    肥大型心筋症

    心臓の筋肉が肥大し、心室が狭くなることで血液をうまく送れなくなる病気です。代表的な心疾患で遺伝性の要因もあると言われていますが、明確な原因は判明していません。

    生後6か月以上から老猫まで、様々な年齢の猫に発症する可能性があります。目に見える症状が出る頃には進行が進んでいるため、定期的な検査が必要です。運動を嫌がり疲れやすくなった場合は、高齢でなくても検査に行きましょう。

    獣医師の88%が推奨するペット保険「げんきナンバーわんスリム」ペット&ファミリー損保
     

    バーマンを家族に迎える方法と費用

    バーマンを家族に迎える方法と費用
    (Stokkete/shutterstock)

    バーマンを迎える方法、費用について具体的に紹介していきます。

    ブリーダーからの紹介

    ペットショップでバーマンを取り扱っているケースはあまりありません。迎え入れる際は、ブリーダーを利用しましょう。

    ブリーダーは、全国各地に存在する猫の繁殖を専門とする人のこと。猫種の知識、飼育経験が豊富なブリーダーから猫を譲り受けることができるため、事前に飼い方、注意点を教わることができます。猫の飼い方がわからないペット初心者でも安心して迎え入れることができるでしょう。

    また、実際に親猫の様子を事前に確認することができるため、成猫時のサイズ感などを予測する助けになります。

    飼育環境などの質問にもきちんと答えてくれる、信頼できるブリーダーを見つけましょう。

    里親になる

    里親制度は、保護団体、保健所など引き取り手のいない猫、飼い主さんがいない猫を迎え入れて里親になる制度です。ペットショップ、ブリーダーと比べると費用が掛からないメリットがあります。

    ただし、里親募集によっては譲渡、引取後も必要に応じて飼育状況の確認しなければならないケースもあります。また、バーマンは数が少ないので出会うには運やタイミングが必要です。

    家族に迎え入れるまでに準備したいもの

    猫を迎え入れるまでに、準備しておきたいものは、以下の通りです。2~3万円ほどをみておくとよいでしょう。

    【寝床の準備】
    ・ペットサークル
    ・クレート(ペット用キャリー)
    ・ベッド

    【日用品の準備】
    ・キャットフード
    ・フードボウル
    ・水飲みボウル

    【トイレ用品の準備】
    ・トイレトレー
    ・猫砂
    ・消臭シート

    【ケア用品】
    ・ブラシ
    ・爪切り
    ・爪とぎ
    ・ペット用シャンプー
    ・歯磨きグッズ

    【その他】
    ・首輪

    事前に飼育環境を整えておく必要もあります。危険なもの、噛まれては困るものは片づけるなどしておきましょう。

    夏場はクーラーなど空調設備のできるものも備えておくと安全です。余裕があれば、子猫が遊べるおもちゃなども買っておきましょう。

    【関連リンク】
    猫を迎える前に準備しておきたいもの
    猫を迎える前に整えておきたい室内のポイント
    猫をペットとして迎える時の心構え

     その他の初期費用

    ワクチン接種・健康診断の費用として1万円~1万5,000円ほどがかかります。

    1カ月にかかる飼育費用は?

    1カ月にかかる飼育費用は?
    (cynoclub/shutterstock)

    猫の平均的な飼育費用は、1カ月あたり5,000~1万円になります。

    食費

    フードやおやつといった食費。価格はピンキリですが、平均すると1カ月で3,000~4,000円ほどかかります。

    日用品代

    猫砂や消臭シートなどの日用品が1カ月で500~1,500円前後。

    シャンプー・トリミング代

    シャンプーなどのお手入れをトリミングサロンにお願いする場合は、その費用も必要になります。平均すると1回あたり、5,000~1万円ほどかかります。

    医療費

    フィラリアやノミ・ダニの予防薬なども含め、健康であっても医療費として年間で2万円ほど必要でしょう。1カ月にすると1,500円程度です。

    知っておきたい、ペットの医療事情

    初めて猫を飼う方の盲点となるのが、ペットの医療事情です。ペットには公的な健康保険がなく、治療費は全額自己負担となります。自由診療のため病院によって料金が異なる点が、人とは違います。

    子猫がかかりやすい病気・ケガ

    子猫は、異物誤飲や環境変化によるストレス性の軟便や下痢が多いです。

    • 異物誤飲の平均治療費:3万1,372円*
    • 軟便や下痢の平均治療費:1万1,495円*

    ただし、どちらも場合によっては10万円を越えるケースもあるため、住環境を整えるなど事前の予防や体調の変化に気を付けることが大切です。

    お迎えしたばかりの頃は、環境変化によるストレスで軟便や風邪になりやすいので体調の変化にも気を付けてあげましょう。

    *ペット&ファミリー損保調べ(2020年4月~2021年3月 保険金支払い実績をもとに算出)

    ペット保険

    ペットの年齢によって保険料は変わりますが、猫の1ヶ月の保険料は1,200~2,000円*ほど。0~3歳の間に加入するケースが多いです。

    ペット保険は、健康でないと加入できず、加入可能年齢が「満7歳まで」のように制限のある場合がほとんど。人と同じように猫も年齢が上がれば病気のリスクも上がるため、早めに加入したいものです。

    【ペット保険選びのポイント】

    ペット保険はたくさんの種類があり、どれも同じように見えるかもしれませんが、各保険商品によって補償内容は大きく異なります。

    保険料だけではなく、以下の補償内容をよく理解し、最もご自身に適した保険を選ぶようにしましょう。

    • その猫種が発症しやすい慢性疾患が補償されるか
    • 金銭的に負担の大きい高額な手術・入院に対応できているか
    • 1日あたりの支払い金額や年間の通院日数に上限がないか など

    保険最強ランキング2年連続1位のペット保険_猫

    参照:慢性疾患にも、高額治療にも対応したペット保険!ペット&ファミリー損害保険「げんきナンバーわんスリム プラン50」

    *2023年4月時点の内容です。今後の商品改定等により、変更となる場合があります。最新の内容はホームページよりご確認ください。

    著者・監修者

    PNS編集部

    ペットライフに新しい発見を。
    ペットニュースストレージ編集部です。

    PNS編集部

    ページトップに戻る