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〜しっぽを振るのは良くないってホント?〜

【プロドッグトレーナー監修】 しっぽで知る犬の気持ち
〜しっぽを振るのは良くないってホント?〜

プロドッグトレーナー

大久保羽純

大久保羽純

ワンちゃんのしっぽは、感情を表すとても可愛い体の一部ですよね。ごきげんで、ゆるやかにフリフリしているワンちゃんのしっぽは、見ている人を笑顔にさせてくれます。今回はこのしっぽを振ることについて、びっくりする情報をお届けします。知る人ぞ知る、ワンちゃんのしっぽフリフリの秘密、大公開です! (執筆:プロドッグトレーナー・大久保羽純)

ペットの治療費 こんなに高額に!?

ペットの治療費 こんなに高額に!?

今は健康なペット(わんちゃん・猫ちゃん)でも病気やケガは突然訪れるかもしれません。特に近年では動物医療の進化に伴い、治療費が思った以上に高額になるケースも。大切な家族のために、あなたも最適な選択ができるようにしてみませんか?

もくじ

    「しっぽを振っている=嬉しい」って本当?

    Lari Cavalier/shutterstock

    皆さんは、「しっぽを振っているワンちゃんの気持ち」は、どんなものだと思いますか?犬のオーナーさんにアンケートを取ったところ、90%以上の人が「嬉しいときにしっぽを振る!」と答えました。

    私自身も子供の時に、本や大人たちの話から、「犬は嬉しい時にしっぽを振る」と学びました。果たしてそれは本当でしょうか?

    実は、これは少し間違い!

    ×「しっぽを振っている=嬉しい」
    〇「しっぽを振っている=興奮」

    しっぽフリフリは「興奮」のバロメーターだったのです。日本の10%以下しか認識していないような新情報!あなたは知っていましたか?

    「嬉しい」と「興奮」の関係

    anetapics/shutterstock

    では、しっぽを振っているワンちゃんは嬉しい訳じゃないの?と思いますよね。そういうことではないのです。こんな風にイメージしてみて下さい。

    フリフリパターン1:「興奮」+「ママがなでてくれて“嬉しい”」
    フリフリパターン2:「興奮」+「おもちゃを投げてもらう期待で“ドキドキ”」
    フリフリパターン3:「興奮」+「他人が近づいてきて“恐怖”」

    これ以外にも、いろいろなパターンがあるでしょう。もちろん犬本人から直接は聞いていませんから、予想でしかありません。しかし、しっぽを振る状態は、いろいろな「感情」に「興奮」が混ざっていると予測されます。そのため、しっぽを振っているからと言って必ずしも嬉しいとは言えないのです。

    しっぽを振っているから、なでてもOK?

    anetapics/shutterstock

    「しっぽを振ること=嬉しい」ではないため、気を付けなければいけないことがあります。こんなシチュエーションを想像してみましょう。

    【例】 あなたは公園で、お散歩中の可愛いチワワを見かけました。
    あなた:「こんにちは。この子をなでてもいいですか?」 オーナー:「しっぽを振って喜んでいます。どうぞ、なでてください」 チワワ:ワンワン!ガブ―――!(恐い!!あっちいけーー!) てっきり喜んでいるのかと思ったのに、ワンちゃんから嫌がられてしまいました。

    こんな事件は決して少なくありません。人間側は喜びのサインかと思っていても、ワンちゃん側はただ興奮状態ですから、気持ちにズレが生じます。

    平成25年の咬傷事故(犬が人や犬などを噛んでしまう事故)は、環境省が把握しているだけでも年間4,000件以上。
    (参考:環境省 https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/statistics/gyosei-jimu_h26.html
    ワンちゃんに関する誤った情報から、事故につながってしまうのはとても悲しいことです。

    犬を飼っていない人や子供さんには是非、安全な知識を伝えましょう。可愛いワンちゃんを見かけてもし触りたいと思ったときでも、しっぽを振っているから、勝手に触ってOKではありません。

    まずオーナーさんに「ワンちゃんに挨拶しても良いですか?なでてもいいですか?」と確認することが原則です。そのワンちゃんが触って喜ぶ子かどうかは、そのワンちゃんをよく知るオーナーさんしかいません。犬の飼育歴が長い方だとしても、他人のワンちゃんは感情表現がわが子と違いますから、オーナーさんへの確認はお忘れなく。

    過剰な興奮は、ただのストレス

    sianc/shutterstock

    しっぽを千切れんばかりにブンブン振る姿は、とても楽しそうに見えて、もっともっとブンブンさせたくなるかもしれません。しかし、注意してください。興奮しすぎることは、愛犬のストレスにつながることもあるのです。呼吸は乱れ、血圧は上昇し、ストレス物質の血中濃度が上がり、体に大きな負荷がかかります。

    例えば、うれション。「嬉しい時に興奮してオシッコを漏らしてしまう」現象と思われがちですが、膀胱などの病気でない限り、嬉しいからというよりも、ただの異常で過剰な興奮状態で漏らしてしまっているだけです。子犬ならまだしも、成犬でうれションをしてしまうようなら、過剰な興奮状況にしないように人間側が気を付けてあげる必要があります。

    ご飯を目の前にさせての数分以上の「マテ」も興奮をあおるだけです。食べ物を使ってのマテが長時間になると、ワンちゃんは必死にしっぽを振りながら興奮しているだけで、ストレス数値が上昇します。

    過剰な興奮かどうかの見極めの一つとして、普段できる「オイデ」「オスワリ」などの基本動作をやってみて、できるかどうかで判断することも出来ます。落ち着いていれば出来ることが出来なくなるほどの状況であれば、愛犬をまずは落ち着かせてあげましょう。

    さらに呼吸が激しすぎたり、目が血走っていたりしたら、体に負担がかかりますから、一旦落ち着けることも大切です。ワンちゃんは自分で「落ち着かなきゃ!深呼吸!」なんてしません。人間の子供と同じで、興奮しすぎてしまったら、オーナーさんが止めてあげる必要があるのです。

    犬の種類によってしっぽの高さや振り方は違う

    Rohappy/shutterstock

    そもそもワンちゃんのしっぽの位置は、犬によって違うことをご存知でしょうか?テリア犬種などは空をめがけて直角に上向きな子が多いですが、レトリバーなどは地面とやや平行気味です。

    しっぽの上がり具合や振り方も、それぞれの犬の個性が出るところです。要は、愛犬のしっぽがどんな気持ちを表すのかは、日頃から愛犬をよく観察していないとわからないという事なのです。

    結局のところ犬の気持ちは、しっぽだけではわからない

    しっぽだけでは感情の判断はできません。犬の気持ちについて知ろうと思ったら、頭の高さ、体全体の重心、ひげの位置、耳の向き、口の緩み具合、目の向きなど、体の隅々まで見て予測する必要があります。

    人間も「顔で笑って、心で泣いて」なんて時がありますよね。見えている部分だけで簡単に判断できないのは、人も犬も同じなのではないでしょうか。愛犬のことを一番わかってあげられる、最高のオーナーになるために、日々観察を続けていきましょう。

    プロフィール

    大久保羽純

    大久保羽純

    プロドッグトレーナー

    【所属】 PERRO株式会社 代表取締役
    SUNNY Dog Training Partner 代表
    東京都動物愛護推進員
    健全なペットとの暮らしを目指す協会P-ALIVE 代表
    家庭動物共生教育支援フォーラム(FAES) 理事

    【略歴】 1985年 東京都江東区に生まれる。フェレット5匹、デグー12匹、亀3匹と暮らす。
    2003年~2007年 東海大学工学部卒業。
    2007年~2011年 某製薬会社MR(医薬品営業)勤務。
    2012年 ドッグトレーナー学校在学。
    2012年~2013年 海外留学でトレーニング修行。ニュージーランド動物保護施設「SPCA Auckland」で犬・猫のケアやトレーニングをボランティアスタッフとして学ぶ。
    2013年~現在 出張トレーニング・しつけ教室・講演などを行う「SUNNY Dog Training Partner」を設立。世界の保護施設、トレーニングを学ぶため10カ国以上を視察、滞在。外国人の夫と国際結婚。保護犬ジャックラッセルテリアと家族になる。
    2014年~2017年 関東の犬のトレーニング施設4カ所で勤務。関東の動物保護施設で勤務。
    2018年~2019年 都内専門学校でトレーニング実習講師として勤務。
    2018年~現在 「健全なペットとの暮らしを目指す協会P-ALIVE」を設立。「家庭動物共生教育支援フォーラム(FAES)」理事に就任。
    2017年~現在 犬に関するコンサルティング・トレーニングなどの総合相談業務を行う「PERRO株式会社」を設立、代表取締役に就任。世界中の犬と人との幸せな暮らしのサポートのため、日々邁進。

    【資格】 ・米国CCPDT認定国際ドッグトレーナー資格 CPDT-KA所持。
    ・PDTA認定ドッグトレーナー。
    ・The Smart Dog Owner Academy Basic / Advance 修了。
    ・SPCA Auckland Volunteer。
    ・東京都動物愛護推進員。
    ・愛玩動物飼育管理士1級。
    ・日本ペットシッター協会公認ペットシッター士。
    ・高等学校教諭第一種免許。
    ・Advanced Open Water Diver。
    ・P-ALIVEペット安全生活101講演認定講師。

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