【獣医師監修】マンチカンってどんな猫? 特徴・性格・飼い方を解説
2019.09.27 作成

【獣医師監修】マンチカンってどんな猫?特徴・性格・飼い方を解説

獣医師

堀江志麻

堀江志麻

マンチカンとはその個性的なルックスと愛嬌でとても人気のある猫です。人懐こい性格も相まって、猫を飼うのが初めての人にもおすすめできます。ですが、もちろん飼うための準備と心構えはちゃんとしておきましょう。 今回はそんなマンチカンのことをお話します。

もくじ

    マンチカンってどんな猫?

    マンチカンってどんな猫?

    (SV_zt/shutterstock)

    マンチカンという名前は、“子ども”、“小さい”、“短い”という意味がある言葉「マンチキン」に由来していると言われています。非常に短い四肢を持つのが特徴で、猫界のダックスフントとも言われています。

    マンチカンは、もともとは人の手によって掛け合わされた種類ではなく、突然変異的に長足の猫に混じって短い足を持つ個体として自然発生した猫種です。

    そういった遺伝的背景を考慮して、当初は不健康ではないか?と様々な論争がありましたが、長足に混じって短足の猫が世界中で発見されることなども踏まえ、特に他の健康な猫と比較して病気のリスクが高いわけではないとされました。今日では、新しい一つの品種として認められています。

    マンチカンの特徴は?

    マンチカンの特徴は?

    (MDavidova/shutterstock)

    マンチカンの特徴と言えば、なんといっても短い足。よちよちと歩く姿の愛らしさは、他の猫にはない魅力ですね。

    しかし、幼く見えても、足の筋肉はしっかり発達していますので、ジャンプ力は他の猫種に引けを取りません。小柄な分、小回りが利くのでスピーディに動き回る子もいます。

    またマンチカンの中には他の猫種くらい足が長い「長足タイプ」や中くらいの「中足タイプ」もいます。実は短足同士の掛け合わせは死産する可能性が高いと言われ、長足との交配が基本になっているので、短足のマンチカンは全体の2割程度と言われています。

    マンチカンの種類

    マンチカンは色、毛質、毛の長さ、足の長さも様々な種類があります。言い換えれば、「短足」を軸として様々な見た目のマンチカンが存在し、同じ見た目のマンチカンはひとつとしていないとも言われています。

    被毛の色は白、黒、茶色、クリームといった単色も存在すれば、複数の色が混じったなんとも表現できない美しい色の被毛を持つマンチカンもたくさん存在します。

    被毛の長さも長毛のマンチカンも存在すれば、非常に短い短毛種もいます。特に規定もなく、見た目で長毛種、短毛種と分けられています。瞳の色もバリエーション豊かです。

    マンチカンの大きさ・体重

    マンチカンの平均体重はオスが3~5kg、メスが2~4kとメスのほうがやや小柄。大型のペルシャやメインクーンの半分くらいの体重になります。猫全体の中では小型サイズですが、骨格は頑丈で筋肉質な体をしています。

    子猫は生後2~3ヵ月で1kgを超え、生後半年で2kg前後となります。1歳になったら成猫ですので、その体重がその猫の理想体重と考えましょう。

    マンチカンの性格

    マンチカンの性格

    (MDavidova/shutterstock)

    マンチカンは比較的穏やかで人懐っこく、好奇心旺盛の子が多め。成猫になってもおもちゃで遊ぶのが大好きで、他の猫にも興味を持ちやすい傾向です。しかし、嫌なことは嫌!と表現する子も多いです。

    人にもよく懐き、初めて会った人にも友好的。飼い主さんにはとっても甘えん坊で、同居している他の家族や動物とも上手に接することができます。

    ただし性格は遺伝によるところも非常に大きいので、親猫や兄弟猫のがわかる場合は、性格を聞いてみると良いでしょう。

    マンチカンの飼い方と注意点

    マンチカンの飼い方と注意点

    (SV_zt/shutterstock)

    賢く人懐っこいマンチカンは、飼育しやすい猫種と言われています。

    運動できるスペースの確保

    小柄ながら活動的で元気な猫ですので、遊ぶためのスペースやおもちゃはたっぷり用意してあげましょう。甘えん坊ですので、一緒に遊んだりしてコミュニケーションをしっかり取ることをおすすめします。

    肥満に気を付ける

    また足が短いため、体重が増えすぎてしまうと足への負担が大きくなります。太りやすいとも言われていますので、食生活と体重管理はしっかり行ってください。

    基本的なケアの注意点

    ブラッシングや歯磨きなどのケアは、一般的な猫へのケアと同様で問題ありません。ただし長毛タイプの場合は、ブラッシングを1日1回ではなく2回にするなど、念入りにしたほうが良いでしょう。

    マンチカンの平均寿命

    マンチカンの平均寿命

    (SV_zt/shutterstock)

    マンチカンの平均寿命は11.2歳というデータがあります。猫全体の平均寿命は14~15歳なので、比較すると短めと言えるでしょう。

    ただし個体差が大きく、15歳でも元気に暮らしているマンチカンもいるため、一概には言えません。

    日常的に体調の変化に気を配ったり、定期的に健康診断を受けたりして、愛猫が出来るだけ長く健やかに暮らせるよう、心掛けたいですね。

    マンチカン特有の病気は?

    マンチカン特有の病気は?

    (SV_zt/shutterstock)

    本来マンチカンは、突然変異的に長足の猫に混じって短い足を持つ個体として自然発生した猫種なので、特有の病気というものは存在しません

    しかし、人気の猫種となり、人の手によって交配されることによりいくつかのことがわかってきました。

    短足マンチカン同士の交配

    例えば、短足のマンチカンと短足のマンチカンで交配すると死産になる確率が高いということ。つまりは、本来遺伝子の突然変異によって起きたものであり、その遺伝子同士の交配は生物学的に受け入れられないと推測されます。

    なので、マンチカンの交配は、基本的に短足マンチカン同士の交配は推奨されていません。

    奇形遺伝子を持つ猫種と交配させたマンチカン

    耳が垂れているスコティッシュフォールドやアメリカンカールとマンチカンを掛け合わせ、「耳垂れマンチカン」や「耳折れマンチカン」として販売している業者もいます。

    しかし耳が垂れる遺伝子は奇形遺伝子であり、一部の個体では若いうちから重篤な関節炎を引き起こすことが知られています。

    しかし日本では人気猫種のミックスも人気が出やすいために、そういった遺伝的背景を考慮せずに交配を行った結果、本来であれば防げる病気で苦しむ子たちが増えているのが現状です。

    マンチカンは、見た目や性格にある程度の傾向はありますが、5匹兄弟がいれば5匹性格も見た目も違うもの。

    大切なのは、その猫を繁殖させたブリーダーさんから直接母猫をみせてもらい、迎える子猫のある程度の性格や特徴を直接聞くことでしょう。

    マンチカンを迎えるための費用

    マンチカンを迎えるための費用

    (Seregraff/shutterstock)

    マンチカンの子猫の価格は、10~40万円と幅があります。毛色や柄などによって価格は変わりますが、やはり短足な子のほうが人気があり、値段が高くなる傾向があります。時には60万円と非常に高い値段がつくことも。

    マンチカンは人気の猫種のため、ペットショップでも出会うことができるでしょう。ブリーダーからお迎えをする場合は、母猫などを快く見せてもらえるような信頼できる優良ブリーダーから迎えるようにしましょう。

    お迎えに必要なアイテム・費用

    迎えるために必要なアイテムとしては、ケージやベッド、食器、爪とぎ、移動時のキャリーバッグなどを揃えておく必要があります。キャットタワーなどもあれば、愛猫の充実感は増すことでしょう。 フードやおやつといった食費は平均すると年間で5~7万円ほどかかります。トイレの砂などの日用品が2万円前後といったところです。

    医療費

    猫の混合ワクチン費は3,000~8,000円ほど(1回)。子猫の場合、母乳中に含まれる母猫からの免疫(移行抗体)が徐々に消失していきますが、移行抗体が残っている時期においては、ワクチンを接種しても効果が十分に得られないため、何回かの追加接種が必要となります。0歳であれば、2〜3回の接種が必要だと考えましょう。

    フィラリアやノミ・ダニのケアもお忘れなく。部屋の中だけで飼うとしても感染リスクはありますし、特に蚊を媒介とするフィラリアには注意が必要です。猫は犬と違ってフィラリアの診断が難しく、何よりも予防が大事です。 ノミ、マダニ、フィラリアのオールインワンの予防薬も選択肢に入れてみてもよいかもしれません。年間費用は1万5,000円前後ほどになります。

    また、初めて猫を飼う方の盲点となるのが、ペットの医療事情です。ペットには公的な医療保険がなく、治療費は全額自己負担となります。自由診療のため病院によって料金が異なる点を覚えておきましょう。

    ペット保険

    ペットの年齢によって保険料は変わりますが、猫の場合、1カ月1,200~2,000円*ほど。0~3歳の間に加入するケースが多いです。

    ペット保険は、健康でないと加入できず、加入可能年齢が「満7歳まで」のように制限のある場合がほとんど。人間と同じように猫も年齢が上がれば病気のリスクも上がるため、早めに加入したいものです。

    ペット保険はたくさんの種類があり、どれも同じように見えるかもしれませんが、各保険商品によって補償内容は大きく異なります。

    保険料だけではなく、補償内容をよく理解し、最もご自身に適した保険を選ぶようにしましょう。

    【補償内容のチェックポイント】

    • ご自身が飼う猫種が発症しやすい慢性疾患に対応しているか
    • 金銭的に負担の大きい高額な手術・入院に対応しているか
    • 1日あたりの支払い金額や年間の通院日数に制限がないか など

    保険最強ランキング2年連続1位のペット保険_猫

    *参照:慢性疾患にも、高額治療にも対応したペット保険!ペット&ファミリー損害保険「げんきナンバーわんスリム プラン50」

    著者・監修者

    堀江志麻

    獣医師

    堀江志麻

    プロフィール詳細

    所属 往診専門動物病院「しまペットCLINIC」院長

    略歴 1979年 山口県宇部市に生まれる
    1986年~1992年 ドイツ・デュッセルドルフに滞在
    1998年 北里大学 獣医畜産学部・獣医学科に入学
    2004年 獣医師国家資格取得
    2004年~2007年 神奈川県 横浜市の動物病院に勤務
    2008年~2010年 同動物病院の分院(東京都大田区)の分院長を務める
    2010年 子供を出産し、一時お休み
    2011年 千葉県と東京都の2つの動物病院で勤務
    2011年11月11日 往診専門動物病院、しまペットCLINIC 開院 現在、東京都内を中心に千葉県、神奈川県にて往診をおこなっている。

    資格 日本小動物歯科研究会(レベル1認定講習・実習 終了)
    日本メディカルアロマテラピー協会(JMAACV日本メディカルアロマテラピー動物臨床獣医部会認定ペットアロマセラピスト)
    日本ホリスティックケア協会(日本ホリスティック協会認定ホリスティックケア・カウンセラー)

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