
猫は15年以上生きることも少なくありません。高齢になるとさまざまな病気やケガのリスクが高くなるため、万が一の際に備えておきたい飼い主さんは、愛猫が高齢になる前からペット保険へ加入することをおすすめします。
今回は、愛猫が高齢になる前にペット保険の加入を検討すべき3つの理由をはじめ、高齢になってからでもペット保険に入ることが大切な理由、ペット保険の選び方のポイントなどを解説します。
もくじ

猫のペット保険は、できるだけ愛猫が健康で若いうちから加入を検討するのがおすすめです。その理由として、主に次の3つが挙げられます。
以下では、これら3つの理由について詳しく解説します。
ペット保険は加入時に年齢制限を設けていることがほとんどです。
そのため、ペット保険への加入を検討する際は、まず年齢制限をクリアしているかを確認しましょう。
【一般的なペット保険の年齢制限】
| 下限 | 0歳(生後0~60日以上) |
| 上限 | 7歳~12歳 |
一般的に、年齢制限なしのペット保険は限られています。10歳を超えると加入できるペット保険の種類も減るため、選択できるペット保険の種類もだんだんと減っていきます。そのため、気に入ったペット保険があっても、年齢上限を超えてしまっていて加入できないということにもなりかねません。
もし、希望する補償内容や保険料があるのであれば、選択肢の多い8歳より前に、7歳を超えているのであれば早めにペット保険に加入することをおすすめします。
猫も人と同じで、高齢になると病気やケガのリスクが高まるものです。ペット保険は健康体を前提として作られているため、健康状態や病歴によっては加入できなくなってしまいます。
特に、高齢の猫は以下のように重篤な病気にかかるリスクが高くなります。
特に、甲状腺機能亢進症や慢性腎疾患から進行する恐れがある腎不全などの治療歴があると、加入できないペット保険が多いでしょう。愛猫が高齢になってから「ペット保険に入りたくても入れない」といったことにならないよう、健康で若いうちにペット保険への加入を検討しましょう。
一定の年齢に達したり、病気やケガをすると、加入できるペット保険の選択肢の幅が狭まってしまいます。場合によっては加入条件の都合から、希望する補償内容や保険料ではないペット保険に加入せざるを得なくなることもあるでしょう。
ペット保険は保険会社によって加入条件は異なります。そのため、愛猫が高齢で1社のペット保険に加入できない場合でも、他のペット保険には加入できる可能性もあります。諦めずに加入できるものを探すことをおすすめしますが、愛猫が健康で若いうちからペット保険に加入しておけば、そうした心配をすることなく安心して一緒に暮らすことができるでしょう。

ペット保険は、愛猫が高齢(シニア)になる前に加入することが大切です。しかし、高齢の猫を譲り受けたり、保護する飼い主さんも少なくありません。このような場合でも、ペット保険は役立ちます。
ここでは、高齢の猫こそペット保険への加入が大切な理由を2つ紹介します。
「高齢だから今さらペット保険に入らなくても…」と考えるのではなく、高齢になってからでもペット保険に加入して万が一の際に備えておくことが大切です。その理由は、次のように猫の平均寿命が年々長くなっているためです。
【猫の平均寿命】
| 2010年 | 14.36歳 |
| 2024年 | 15.92歳 |
近年では、20歳前後まで生きる猫も少なくありません。短毛種の猫は、平均寿命が18~20年ともいわれています。
| 猫の寿命はここ数十年で劇的に延長しており、ドメスティック・ショート・ヘア猫;DSH猫(短毛の家猫)の平均寿命は12~14年が一般的であったが、現在の平均寿命は18~20年が適当と思われる。 出典:JSFM|高齢猫の管理 |
かつて、猫は10歳を超えると長生きとされていましたが、現在は平均寿命が伸びています。少しでも長い間、愛猫との生活を送りたいと考えるのであれば、10歳以降の健康にも気を配る必要があるでしょう。
猫も人と同様に、高齢化すると重い病気やケガのリスクも高くなります。治療内容によっては、数十万円の費用がかかることもあるでしょう。
例えば、リンパ腫(ガン)は高額になることも少なくない病気で、治療費が50万円以上かかることもあります。血液検査やレントゲン検査などが重なれば、手術のない入院だけでも治療費が数十万円以上になることがあります。
ペットの治療費は全額飼い主さんの自己負担です。自己負担額を減らすためには、加入できるうちにペット保険などで備えておくことが大切です。

高齢の猫には、さまざまな病気やケガのリスクがあります。かかりやすい主な病気やケガは以下の通りです。
これらの中でも、特に猫によくみられる病気が腎不全などの腎臓病です。猫は体質上、おしっこの濃度が濃く、腎臓に負担がかかりやすいといわれています。腎不全になると、多くのペット保険で新規加入が難しくなります。若くて健康なうちからペット保険への加入を検討しましょう。
ここからは、10歳以上の猫の治療事例を紹介します。どれくらい治療費がかかるのか、ペット保険に加入していれば、どれだけ自己負担が減るのかといった点に注目してみてください。
ガンの一種であるリンパ腫と肥満細胞腫、肺に水が溜まる肺水腫を併発したため、2回の通院検査の後、6日間の入院・手術をしました。手術前に行った検査では1日の通院で10万円の治療費がかかる日がありました。
通院2日間、入院6日間、手術1回
| 治療費総額 | 59万5,658円 |
ペット&ファミリー損保のペット保険、「げんきナンバーわんスリム プラン70」に加入していた場合、自己負担額例は以下の通りです。
| お支払い保険金 | 38万8,961円 |
| 自己負担額 | 20万6,697円 |