
ペット保険は愛犬や愛猫が高齢になる前に加入することをおすすめします。年齢が高くなると入れるペット保険が少なくなるためです。また、年を重ねることで病気やケガのリスクが高まり、既往症があると新規加入が難しくなります。
そこで今回は、「高齢(シニア)のペットでもペット保険に加入できるのか?」をはじめ、ペットが若いうちに保険に加入すべき理由や、ペット保険を選ぶ際のポイント、注意点などを解説します。
もくじ

ペット保険は愛犬や愛猫が高齢(シニア)になる前に加入することをおすすめします。その理由は大きく次の3つです。
以下では、それぞれの理由について詳しく解説します。
ほとんどのペット保険には年齢条件があります。下限は0歳(生後0~60日以上)、上限は7歳~12歳あたりであることが一般的です。
飼い始めたうちは若くて健康なため、「まだペット保険に加入しなくても大丈夫だろう」と考えて保険に加入しない飼い主さんもいますが、いざペット保険に加入したいと思ったときには年齢が上限を超えていて保険に入れないというケースもあるため注意が必要です。
ペット保険は基本的に健康体の加入を前提として作られています。保険の加入対象外となる病歴があったり、加入時の健康状態に問題があったりするとペット保険には加入できません。ペットが高齢になるほど病気やケガのリスクは高まり、重篤な病気やケガになると治療費も高額になる可能性があります。
ただ、過去の病歴で加入できなくなる病気やケガはペット保険によって異なります。1社の保険会社で加入できなくても、他の保険会社であれば加入できる場合もあるため、加入前に確認をしておきましょう。
一般的にペットが8歳以降になると、加入できるペット保険の選択肢が限られてしまいます。年齢的に補償範囲が限定された保険しか選択肢がないなど、希望する補償内容の保険と年齢的に入れる保険の補償内容にギャップが生まれる場合もあるでしょう。
例えば、猫がかかりやすい病気のひとつに腎臓病がありますが、治療のために繰り返し通院が必要となるため、通院補償がないペット保険では安心して治療を続けられなくなる可能性もあるでしょう。

ペット保険は、愛犬や愛猫が高齢(シニア)になる前に加入を検討することが大切です。ただし、飼い主さんによっては、高齢(シニア)になってからペット保険の重要性に気づくというケースも少なくありません。
ペット保険の中には、高齢になってからでも加入できるものもあります。そのため、ペットが高齢になってからでも諦めずに複数のペット保険を探して加入を検討することをおすすめします。
ここでは、高齢(シニア)のペットこそ保険の加入が大切であるといえる理由を2つ紹介します。
ペットの平均寿命は伸びています。例えば、2010年と2023年を比較してみると、犬も猫も約1歳寿命が伸びていることがわかります。
【犬猫の平均寿命】
| 2010年 | 2023年 | |
| 犬 | 13.87歳 | 14.62歳 | 
| 猫 | 14.36歳 | 15.79歳 | 
今後、動物医療の技術がさらに進歩すれば、平均寿命は伸びる可能性があるでしょう。「高齢だから今さら入らなくてもよい」と考えるのではなく、少しでも長い時間を愛犬や愛猫と一緒に過ごすために、万が一に備えておくことが大切です。
犬や猫も人と同じで、高齢化すると重い病気やケガに罹患しやすくなります。症状によっては、手術や入院で数十万円程度の費用がかかることもあるでしょう。
どれくらいの治療費がかかるのか、参考までに1回あたりの平均治療費を紹介します。
<犬猫の1回あたりの平均治療費>
| 手術費 | (犬)20万0,515円 (猫)19万1,571円  | 
| 入院費 | (犬)10万0,495円 (猫)10万1,397円  | 
| 通院費 | (犬)1万3,739円 (猫)1万2,402円  | 
人の場合は健康保険制度があるため病院で治療をしても数割負担で済みますが、ペットの治療費の場合は全額飼い主さんの自己負担です。ペット保険に加入していれば、補償割合に応じて保険金を受け取れるため、飼い主さんの自己負担額を減らすことができます。

高齢(シニア)のペットがかかりやすい病気やケガが具体的にイメージできないことから、ペット保険の必要性が感じられないという飼い主さんもいるでしょう。
ペットが高齢(シニア)になると発症リスクが上がる病気やケガは主に次の通りです。
<高齢犬の場合>
<高齢猫の場合>
これらは、老化による身体機能の低下が原因で、深刻な病気を引き起こす可能性も高くなります。発症してからではペット保険の新規加入は難しくなるのが一般的です。元気なうちから定期的に健康診断を受けるなど早期発見に努め、万が一の際に備えてペット保険への加入も検討しましょう。
以下は、10歳以上のペットの治療事例です。実際にどのような治療を行うのか、どれくらいの治療費がかかるのかの参考にしてみてください。
白内障で手術を行い、手術後も経過観察のため定期的に通院し検査を行いました。
通院16日間、手術1回
| 治療費総額 | 83万7,672円 | 
ペット&ファミリー損保のペット保険、「げんきナンバーわんスリム プラン70」に加入していた場合、自己負担額例は以下の通りです。
| お支払い保険金 | 53万0,370円 | 
| 自己負担額 | 30万7,302円 |