【獣医師監修】猫の脱走防止対策!おうちの外は危険がいっぱい!
2021.12.22 作成

【獣医師監修】猫の脱走防止対策!おうちの外は危険がいっぱい!

獣医師

高良直樹

高良直樹

普段おうちの中で生活している猫が窓の外を見ているとき、たまにはおうちの外に出たいのではないかと思ってしまいますよね。しかし、外には猫にとって危険なことがたくさん。
この記事では、猫が外に出たときの危険性や、万一外に出てしまった場合の対処法、どうしたら脱走を防止できるかを解説しています。猫は屋内で安全に過ごさせてあげましょう。

もくじ

    猫にとって家の外には危険がいっぱいです

    【獣医師監修】猫の脱走防止対策!おうちの外は危険がいっぱい!
    (PHOTOCREO Michal Bednare/shutterstock)

    猫は縄張り意識の強い動物です。室内で飼育されている猫にとって、自分の縄張りはおうちの中です。縄張りの中にいて、それが他の動物によって侵される心配がない限り、猫がストレスを感じることはありません。

    また猫は非常に好奇心の強い動物でもあります。外に出たがっているように見えるのは、単なる好奇心によるものの可能性が高いです。

    それでは、猫が外に出た場合にどんなことが起こりうるでしょうか。

    外猫に遭遇して攻撃されてしまう危険性

    まず、外には元々その場所で縄張りを持って生活している外猫がいる可能性があります。先程述べたように猫は縄張り意識の強い動物ですので、ひょいと侵入してきた猫には攻撃をしてくる恐れがあります。

    ケガや病気、交通事故にあう危険性

    また、他の野生動物との接触によるケガや感染症の感染の心配もあります。さらに、自動車の通行量が多い場所では交通事故に遭う可能性があります。このように、おうちの外には命に関わるような危険がたくさんあります。

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    猫は窓から脱走することが多い

    猫は窓から脱走することが多い
    (Africa Studio/shutterstock)

    猫が脱走するとき、多くの場合は窓からです。窓を開けたときの不注意、たとえ網戸をしてあったとしてもそれを破って脱走してしまうことがあります。

    窓の外の動物や景色に興味を示している様子を見かけたら要注意です。その場合はいつ外の世界に興味を持って飛び出していくかわかりません。

    また、発情による家出を防ぐために、猫に避妊去勢手術を受けさせることをおすすめします。

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    猫を脱走させないための脱走防止策

    猫を脱走させないための脱走防止策
    (Rachele Totaro IT/shutterstock)

    猫が脱走しないようにするために私たちはどんなことができるでしょうか。まずは基本的にドアや窓を開ける際には猫が出ないように注意するのが大前提です。網戸を破って、そこから脱走してしまうケースもあるので、傷んだ網戸は早めに修繕しておきましょう。

    窓にはペット用網戸がおすすめ

    現在では様々な猫の脱走防止グッズが市販されています。窓に取り付けるなら、破れにくく丈夫なペット用網戸がおすすめです。これは物理的に猫をシャットアウトするので、網戸を破いてそこから脱走してしまう心配がありません。

    室内フェンスはある程度の高さが必要

    室内にフェンスを設置して猫が脱走してしまう場所に出入りできないようにすることもできます。その際にはある程度高さのあるものを選ぶといいでしょう。猫はジャンプ力の高い動物なので低いフェンスは容易に飛び越えてしまいます。

    適切な対策をして、おうちの大事な猫が外に脱走して危険な目に遭わないようにしてあげましょう。

    万一、脱走してしまった場合は?

    万一、脱走してしまった場合は?
    (Pavlo Lys/shutterstock)

    万が一、猫がおうちから脱走してしまった場合にはどうしたらいいでしょうか。室内で生活している猫にとって、おうちの外は未知の場所です。馴れない環境では猫はほとんど動かないでじっとしている場合が多いです。

    自宅の近くを探しましょう

    そのため、まずはおうちの近所を探すのが良いでしょう。それもできるだけ早く。時間とともに猫が外の環境に慣れ始めて移動してしまうと、探し出すのは困難になってしまいます。可能ならチラシ等を作成し、ご近所にも探索をお願いしましょう。

    また、自分の縄張りであるおうちに戻ってくる可能性もありますので、自宅の窓やドアを少しだけ開けたり、猫が普段使っているマットやごはんを置いたりするのも有効な方法です。

    警察署や保健所、近隣の動物病院に問い合わせましょう

    既に誰かが保護してくれている場合も考えられます。その際は警察署や保健所、近隣の動物病院等に連絡が入ることがあるため、そのような施設に問い合わせるのも一つの手段です。

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    著者・監修者

    高良直樹

    獣医師

    高良直樹

    プロフィール詳細

    所属 アース動物病院(北海道北見市) 副院長

    日本獣医皮膚科学会
    日本獣医がん学会

    略歴 1984年 北海道に生まれる
    2005年 筑波大学 第二学群生物学類に入学
    2009年 酪農学園大学 獣医学部獣医学科に入学
    2015年 獣医師国家資格取得
    2015年~2017年 東京都の動物病院に勤務
    2017年~2018年 北海道の動物病院に勤務
    2018年~2021年 東京農工大学附属動物医療センター皮膚科研修医
    2021年~ 現職

    資格 獣医師免許

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