犬の「マウンティング」とは、犬が別の犬や人間に抱きつき、自分の腰を押しつける行為です。そもそもは性行動のひとつとされているので、自然な行為ともいえますが、この社会に暮らすマナーに照らし合わせると、そのまま放置しておくのはあまりよいことではありません。 ここでは犬のマウンティングの意味や、その対処法についてお話しします。
犬の「マウンティング」とは、犬が別の犬や人間に抱きつき、自分の腰を押しつける行為です。そもそもは性行動のひとつとされているので、自然な行為ともいえますが、この社会に暮らすマナーに照らし合わせると、そのまま放置しておくのはあまりよいことではありません。 ここでは犬のマウンティングの意味や、その対処法についてお話しします。
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もくじ
(Montana Isabella/shutterstock)
では、この行動にはどんな意味があるのでしょう。
いわゆる「マウンティング」という単語から想像できるように、相手に「自分のほうが強いんだぞ」という示威行為が考えられます。これは犬らしいといえば犬らしい、わかりやすい行動だと思います。
しかし、近所の犬や飼い主さんまで、誰彼構わずマウンティングするのが、果たして犬の権勢欲を満たしていることになるのでしょうか。もちろん権勢欲からのマウンティングもある部分では正しく、そのケースもあるのでしょうが、おれのほうが上だぞ、おれのほうが偉いんだ、と犬はいつもそんなことを考え、そのように行動しているのでしょうか。それもまた考えにくいことではないかと思います。
(MRAORAOR/shutterstock)
もうひとつは、発情における性衝動としてのマウンティング。雄犬はヒート中の雌犬の匂いで発情します。本能的な行動のマウンティングですので、それ自体が悪いわけではありません。こちらできちんと管理することが大切です。去勢不妊手術などで落ち着く場合もあります。
ただ、発情期以外に性衝動としてのマウンティングを行うことはありません。交配経験のある雄犬にとっては、「発情」はもっとも強い衝動のマウンティングと言えるでしょう。
(Tatiana Katsai/shutterstock)
さらには「興奮」によるマウンティング。個人的な見解ですが、このパターンがいちばん多いのではないかと思います。
みなさんも覚えがありませんか?遊んでいる時に愛犬の興奮スイッチが入り、急に猛スピードで走り出したり、ぬいぐるみにマウンティングしたりしますよね。
これは興奮が抑えきれずに「バランスをとる」行動のひとつと言えるかもしれません。クールダウンをする前段階、というわけです。
(Sbolotova/shutterstock)
さて、それではこの「マウンティング」をどうするか。
結論から言えば、かならず「やめさせるべき」です。
近所の公園で会った犬に、愛犬がマウンティングされた。あるいは逆に愛犬がほかの犬にマウンティングをしてしまった…いずれにしても人間社会において、あまり品のよい行動には見えませんし、トラブルに発展しかねません。
そしてマウンティングは習慣化しやすいと言われています。
クセになってしまうと、そのぶんやめさせることが難しくなります。
マウンティングされた犬は、精神的・肉体的に苦痛を覚えることもあります。逆にマウンティングしているほうも実はケガをしやすかったり、無理な体勢から腰や股関節に負担がかかり、ヘルニアになることもあるのです。
(Sbolotova /shutterstock)
では、どのようにしてマウンティングをやめさせたらいいのでしょうか。
まずは愛犬がそうしているのを見かけたら、すぐに止める、ということです。
単純なことですが、迅速かつ冷静に止める。またすぐにやり始めるかもしれませんが、その都度やめさせる。
大きな声で叱ることはありません。ただし、「そのマウンティング行為は不快である」という飼い主の無言の圧力を持って、確実に止めること。
ぬいぐるみなどにマウンティングしているのなら、ぬいぐるみは片づけてしまいましょう。おもちゃなども同様です。
何度もそれを繰り返しているうちに、愛犬もなんとなくマウンティングという行為を飼い主が望んでいないことがわかってきます。あるいは、飽きます。マウンティングは犬にとっても無理な姿勢をとることになるので、負担がかかるのです。根気強くしつけていけば、そのうちにやらなくなるようになります。
(De Repente /shutterstock)
とはいえ、もしも直らない、いまだにマウンティングをするということであれば、その都度、物理的にやめさせる、ということでよいのではないでしょうか。
たとえばドッグランに行って、ほかの犬にマウンティングしてしまった。あなたはすぐに飛んでいってそれをやめさせる。された子の飼い主さんに謝罪する。
またやるかもしれないから、しばらくは落ち着かせるためにも休憩する。それから放して、それでもまたやるようなら飛んでいって…。
これは、マナーの問題でもあるのですね。
マナーは人間のものです。犬たちは自由気ままに行動したがりますが、そうもいかないのがこの人間社会であり、私たちが犬とよりよく暮らしていくためにはルールだけではなく、マナーも遵守しなければなりません。誰だって自分の愛犬がマウンティングされたら、不愉快になるものです。
大切なのは、あなたが「犬をちゃんと見ている」ことです。
たいがいは飼い主さんが目を離しているところで、犬たちは問題行動を起こします。目を離さなければ、トラブルになる前にすぐ対処できるのです。
「犬をちゃんと見ている」飼い主は、愛犬との信頼関係を大事にしている人が多いです。いつも気にして、見守ってあげること。それを徹底すれば、マウンティングなどはかならずやめさせることができるでしょう。
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