2018.11.06

猫の発情期ってどんな症状? 時期・期間・対策

いつもはおとなしい猫が大声で鳴き出したり、トイレ以外のところでオシッコをしてしまったりする発情期。普段とはまったく違う行動に驚いてしまうかもしれません。「発情期は年に何回やってきて、どのくらいの期間で終わるの? 」「生後何ヶ月から始まるの? 」猫の発情期について、まず知っておきたい基本的な知識をご紹介します。

猫が発情する季節は?

Vera Aksionava/shutterstock

猫は季節によって発情期を迎える季節繁殖動物です。俳句では「猫の恋」は春の季語とされています。ただし、実際の繁殖時期は春だけではなく、日本では1~8月が該当します。なかでも春(2~4月)と夏(6~8月)がピークとなり、年に2~3回ほど発情期を迎えます。

季節によって発情するのは、実はメス猫だけです。オス猫は、発情しているメス猫の鳴き声やフェロモンに影響されて発情が誘発されます。

発情の時期を決めるのは日照時間の長さです。猫は、昼間の時間が長くなると発情が訪れる長日繁殖動物。日照時間が14時間を越えると、それに反応して発情期を迎えます。これは、暖かくてエサの多い時期に子どもを産むための野生の戦略です。猫の妊娠期間は約2ヶ月。日が長く感じられるときが繁殖のチャンスなのです。

猫とは反対に、日が短くなってきた秋に発情を迎える動物もいます。エゾシカやヤギ、ヒツジなどです。妊娠期間が約半年と長いこれらの動物の場合、日が短くなる秋に発情期を迎えると、食物が豊かな春に出産できるというわけです。

日照時間によって発情期が決まるというメカニズムは、太陽の光だけでなく人工の照明でも引き起こされます。一日12時間以上照明をつけている環境で過ごす猫の場合、発情期は季節とは関係なくなってしまうのです。発情する回数も年に3~4回に増える傾向があります。これは野良猫でも同様で、コンビニエンスストアや商店街など、夜間も明るいエリアで暮らしている猫は年中発情しやすい状態になります。

生後どのくらいで最初の発情期を迎えるの?

orangecrush/shutterstock

最初の発情期は、体重が2.3~2.5kgまで増加する生後約6~7ヶ月にやってくると言われています。ただし、産まれた季節や環境にも影響されるので、かなりの個体差があります。長毛種は短毛種に比べて性成熟が遅めで、生後12~18ヶ月を経過してからようやく最初の発情を迎えることもあります。

オス猫の性成熟は生後3ヶ月ごろから始まります。早ければこのころから、他の猫に覆いかぶさろうとするマウンティング行為や、腰を振る動作など、交尾に似た行為をとるようになります。生後5~6ヶ月を迎えると精巣が発達して繁殖が可能な体になり、本格的な発情期を生後9~12ヶ月ごろに迎えます。

メスの本格的な発情はオスよりも早く、生後5ヶ月~12ヶ月くらいでやってきます。生後4ヶ月で最初の発情を迎えてしまい、避妊手術が間に合わないというケースもあります。

ちなみに、犬には人間と同じように月経がありますが、猫にはありません。これは、猫は交尾の刺激によって排卵する体の仕組みであるためです。もしメス猫の陰部から出血があった場合、それは生理ではなく病気であると考えられます。早めに獣医師に相談しましょう。

発情期に見られる猫の行動とその期間

F_N/shutterstock

メス猫の発情にはサイクルがあり、「発情前期」「発情期」「発情後期」「発情休止期」の4つが繰り返されます。このサイクルは「発情周期」と呼ばれています。

発情前期

いつもより活発になる反面、食欲がなくなります。オシッコの回数が増えたり、飼い主にしつこく甘えたりするようにもなります。まだオスの交尾は受け入れようとしません。この時期は1~5日ほど続きます。

発情期

オス猫を受け入れる本格的な発情期です。4~10日間ほど続きます。発情前期の行動に加えて、以下のような行為が見られるようになります。

– 普段聞いたことのないような大きな声で鳴く
– 背中を床につけて何度もくねくねとする
– お尻を高く持ち上げる姿勢をとる
– オス猫のようにスプレー状にオシッコをまく
– トイレ以外の場所でオシッコする

発情後期

交尾後、排卵をして卵胞が退化する時期です。メス猫は交尾を受け入れなくなります。この期間は通常1日ほどで終わります。

発情休止期

次の発情期が訪れるまでの休憩期間です。この時期はオス猫に興味を示しません。交尾をしなかった場合や、交尾をしても排卵しなかった場合は5~16日ほど経過すると再び発情します。妊娠したメス猫は次の繁殖期まで発情することはありません。

オス猫にはこのような周期はなく、発情したメスに反応して発情期を迎えます。発情中のオス猫は次のような行動を取ります。

– 落ち着きがなくなる
– 大きな声で鳴く
– 部屋から脱走しようとする
– スプレーのようにオシッコをまく
– 攻撃的になる

発情期? それとも病気? 悩まずに獣医師に相談しよう

F_N/shutterstock

普段とはまったく違う行動が、発情期のせいなのか、他の病気によって起きているのか、判断が難しい場合もあります。不安を感じたら飼い主だけで悩まずに、早めに獣医師に相談しましょう。