
犬が寝ている姿を見たとき「どれくらい寝ているのか」「寝過ぎじゃないか」と心配になることはありませんか?犬の睡眠時間が長いのはよいことなのか、短いことで体調を崩さないのかなど、気になる犬の睡眠について解説します。
もくじ

犬の睡眠時間を正確にはかるのは難しく、調査方法によっても差が出ます。犬種ごとに睡眠時間が異なるかどうかの調査報告はあまりなく、犬種よりも個体差のほうが大きく影響します。
そのため睡眠時間の目安には非常に大きな幅があり、8時間弱~16時間ともいわれています。
人は朝起きて夜は眠るのが基本ですが、犬は多くの場合、留守番や飼い主さんの睡眠中など、飼い主さんにかまってもらえない時間に睡眠をとっています。
愛犬が何時間寝ているのかを細かく把握する必要はありません。愛犬の生活サイクルを守り、眠りたいときに眠れる環境を整えることが大切です。
たとえば、日中は飼い主さんが仕事で不在にしていて犬が留守番をしている場合、この時間が睡眠にあてられています。しかし休暇などで日中も飼い主さんが家にいると、構ってもらえる時間が長くなるなどの理由から、犬の睡眠時間が短くなる傾向があります。
短期間であれば普段通りの生活サイクルに戻ったときに睡眠をとることができますが、長期間になると睡眠不足になる可能性があります。
また、普段は寝ている様子を見かけることが少ないために、犬が長時間眠ることに驚いて声をかけると、意図せず睡眠不足を悪化させるため注意が必要です。

一般的に、成長期の子犬のほうが睡眠時間は長く、成長が落ち着くにつれて起きている時間が長くなる傾向があります。
子犬の頃に起こりがちなのが、構い過ぎによる睡眠時間の不足です。特に子犬を家に迎え入れたばかりの時期は、犬が家に来てくれたことが嬉しくて構い過ぎてしまい、子犬が睡眠不足に陥ることがあります。
成長期は体力も免疫力も成犬に比べて劣るだけでなく、迎え入れ前に過ごしていた場所から新しい家に引っ越すという大きな環境の変化があります。ただでさえ体調を崩しやすい時期のため、子犬と遊ぶ時間、構わないで静かに過ごす時間をきっちり分けてあげましょう。
成長ホルモンが分泌される睡眠時間は成長期の子犬にとっても重要です。寝ているところをやみくもに起こさないよう注意してください。
また、シニアになるにつれ、睡眠時間が再び長くなる傾向もあります。
加齢にともない体力が落ちることで睡眠時間が長くなると考えられますが、人との暮らしに慣れることで生活音に適応し、多少の音や変化で驚くことが減るため、眠っている時間が長くなるということもあります。

ほかの家の子よりも寝る時間が長いと心配になるかもしれませんが、冒頭でお伝えしたように睡眠時間には個体差があります。比較すべきはほかの家の犬ではなく、愛犬の睡眠時間が今までと比べてどう変化したかであることをお忘れなく。
子犬を迎え入れる際は前の環境でどのような暮らしをしていたか確認しておき、家族になってからの睡眠時間と比較するのもよいでしょう。
前の環境よりも大幅に長く寝る、動く時間が短くなっている場合は、病気が隠れているかもしれないため注意が必要です。

眠るような姿勢をしているからといって、必ず寝ているとは限りません。
関節炎など運動器の痛みをともなう疾患で動くことがつらいために、眠ったような姿勢(痛みを感じにくい体制)で長時間過ごしていることもあります。気持ち悪い、だるいなどの体調変化で長く寝ることもあります。
睡眠時間が長くなったと感じたときは、歩き方などの動きや、食欲、排便、排尿などの行為に変化がないか必ず確認しましょう。
体を触って初めて痛がる場合もあるため、体をなでたり動かしたりして、痛みがないか確認するのもおすすめです。気になる様子がある場合は、早めに動物病院を受診しましょう。

気温や音など、犬も快適に睡眠をとれる環境づくりに努めましょう。
犬の聴覚は人よりも敏感なため、些細な音でも気になって起きることがあります。眠いと言葉で伝えることができないからこそ、寝たいときに眠れる環境を整えてあげることが重要です。
また、嗅覚が発達しているため普段とはちがうにおいが気になることもあります。香水や芳香剤など、強い香りがするものは避けてください。日頃から使っている毛布やタオルなど、慣れたにおいがするものを使用してあげましょう。
旅行先や入院中などは大きく環境が変わるため、睡眠不足に陥りやすい傾向があります。家と異なる環境で眠る場合は、家で日頃使用しているものを用意してもよいかもしれません。
ただし、入院中はものを持ち込めないケースもあります。必ずかかりつけ医に持ち込みが可能か確認してください。
飼い主さんのにおいがついたものがあると安心することが多いため、家で使っているタオルやブランケットなどを用意するのがよいでしょう。
犬の睡眠時間には明確な目安がありません。何時間寝ているかを確認するのではなく、日頃と比較して寝ている時間が長いか、寝ている姿を見る機会が多いか目安にしましょう。
また、眠気よりも興味が勝ると、睡眠不足に陥る可能性があります。旅行など環境の変化があったときは、よく眠れるように慣れた場所で静かに過ごせるように意識してあげてください。