気温が上がる季節は、愛犬も虫刺されに注意が必要です。「愛犬の皮膚が赤くはれている」「ひっかきすぎて傷ができ、膿んでいるようだ」でも、「何に刺されたかわからず、どう対応すればいいの?」と困ってしまう飼い主さんは少なくありません。犬を刺したり噛んだり悪さをする虫や虫刺されの症状、対処法などを紹介します。
もくじ
散歩中に犬の虫刺されにつながる虫や生物として、蚊、ノミ、マダニ、ハチ、アブ、毛虫、ヒルなどが挙げられます。
何かに刺されたけどよくわからない状態で飼い主さんはどうすればいいのか?についてお話します。
蚊、ノミ、マダニに刺された場合の対処法については、こちらの記事を参考にしてください。
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最も多い症状は炎症、かゆみです。刺された部位が赤くなってして盛んに気にすることで気がつくことが多いでしょう。
刺された炎症に感染が絡んで皮膚の下に膿溜まりを作ってしまうこともあります。
毛虫などはアレルギー反応で広範囲に湿疹などの症状を引き起こしたり、ヒルなどは皮膚にくっついてなかなか剥がすことが難しかったりする場合もあります。
ハチなどの場合、一番怖いのはアナフィラキシーショックです。症状が急激に悪化して命にかかわる場合もあるため、いち早く処置をしないと危険です。
アナフィラキシーショックについては、後述する緊急性の高い症状で詳しく説明します。
毒性のある生物、例えばヘビやクモ、ハチなどの咬傷や刺し傷は、早い処置が必要です。次のような症状が見られたら、アナフィラキシーショックを起こしている可能性があります。
様子がガラッと変化しているようなら、とにかく早く動物病院へ向かいましょう。
【緊急で動物病院を受診すべき虫刺されの症状】
また、かゆみが強いと湿疹を搔きむしって強い皮膚炎になることもあります。
炎症から感染が起きて化膿すると全身症状が出ることもあるため、虫刺されの炎症が強そうなときも動物病院を受診してください。
よくわからない虫刺されの場合、一度病院に診てもらったほうが安心です。
虫に刺された後は、水道水などでも構わないのできれいにしてきちんと拭いて乾かしましょう。
基本的に虫刺され部位は炎症を起こしますので冷やすのが好ましいとされています。
刺された部位をすごく気にしていたり、触れることを嫌がったり鳴いて避けるなどの様子があれば痛みを感じている可能性があります。
普段と異なる様子が見られたら病院を受診しましょう。
刺された位置を把握してすぐに動物病院へ向かいましょう。
動物病院に向かう際は、刺された位置が心臓よりも低い位置になるような体勢で運ぶとよいとされています。
飼い主さんが口で毒を吸い出すことは非常に難しく、人に危険が及ぶためおすすめできません。
受診時に上記の情報を整理して動物病院に伝えられるようにしておくと安心です。
まずは基本となるノミ・ダニ予防そして蚊でうつるフィラリア予防はしっかりとやっておきましょう。
それ以外の虫除けは正直これが正しいですという方法はないのですが、森や草むらなどに突っ込んでいかないようにすることが大切です。
犬は草むらなどに顔から突っ込んでいくので顔を中心に足やお腹など、刺されやすい体表を出さないように洋服を着せることも効果的です。
とくに表面がすべすべして虫などがくっつきにくい物を利用するとよいでしょう。
フィラリア予防について詳しくはこちらの記事を参考にしてみてください。
おすすめはできません。人間の薬は基本的に冷たく感じたり刺激性が強かったりするので動物には適しません。
動物病院で処方してもらうか、ペットショップで販売されている動物用の物を使いましょう。
最も可能性が高いものはアナフィラキシーショック、それと似ていますが、強いアレルギー症状、それと毒が挙げられます。
時間を置いて感染症から状態が悪化する可能性もあります。フィラリア症も実際に発症すると命に関わるため予防が大切です。
多くの予防薬は、虫が犬を刺したり血を吸ったりすることで、はじめて薬が虫に効く仕組みになっています。そのため、薬が効く前に「最初の一刺し」が起こることがあり、虫刺されを完全に防ぐことはできません。
ペットショップなどにある垂らすタイプの予防薬は忌避剤といって、虫の嫌いな成分を垂らして虫除けを狙います。
虫がつきにくくなる効果は期待できますが、一度ついてしまった虫を殺すことはできないため、刺されて感染が起こる可能性があります。
愛犬が何らかの虫に刺された場合、刺された直後は患部を清潔にして冷やしてあげながらできれば早く動物病院へ行きましょう。
しばらくしてから膿んだりすることもあるので、虫刺されの位置を把握して観察を続け、変わった点があったら動物病院へ相談してください。
森や茂みなど虫に刺されたり噛まれたりするリスクの高いところから物理的に距離を取ったり、洋服などで防御力を上げたりすることでも、ペットを虫刺されから守れます。
刺された虫によっては命に関わる可能性もあるので、動物病院とよく相談しましょう。