過剰に反応して攻撃をしてしまう「アレルギー反応」
2021.10.29 作成

【獣医師監修】ほんとうに怖い犬のアレルギー。愛犬を守るためにするべきこと

獣医師

堀江志麻

堀江志麻

アレルギー。一言に行っても、アレルギー反応の原因となるものも、きっかけも、症状の出方も様々です。アレルギーとは一体何なのでしょうか? それは体を守る「免疫」反応の過剰反応です。今回はこのアレルギーについて解説していきましょう。

もくじ

    過剰に反応して攻撃をしてしまう「アレルギー反応」

    過剰に反応して攻撃をしてしまう「アレルギー反応」

    (Yekatseryna Netuk/shutterstock)

    体には、ウイルスや細菌などの異物が入ってきたときに体内に「抗体」がつくられ、これら外敵を次の侵入時にはやっつけようとする「免疫」という仕組みが備わっています。

    ところが、この免疫の仕組みが、食べ物や花粉など私たちの体に害を与えない物質に対しても「有害な物質だ!」と過剰に反応して、攻撃をし過ぎる結果、マイナスの症状を引き起こしてしまうのが「アレルギー」です。

    本来は体を守るはずの反応が、自分自身を傷つけてしまうアレルギー反応に変わるのです。

    多くの方は、アレルギーと聞くと、食物アレルギー、花粉症、ハウスダストアレルギーなどが頭に浮かぶかもしれません。

    犬にも食べ物に反応して、皮膚にかゆみや消化器症状を引き起こす食物アレルギー。ハウスダスト、花粉、樹木などの免疫反応を起こさせる物質に反応して、皮膚にかゆみや炎症を引き起こす環境アレルギー(犬アトピー性皮膚炎)があります。

    もしかしてその症状もアレルギー?

    もしかしてその症状もアレルギー?

    (Tatiane Silva/shutterstock)

    犬のアレルギーは、症状として慢性的な皮膚のかゆみや、繰り返す皮膚のかゆみ、炎症、消化器症状によって食物アレルギーや環境アレルギーを疑い、診断をして治療をしていきます。

    繰り返す外耳炎や肉球の間を舐める行動も、実はアレルギー症状の場合もあります。

    上述のようなアレルギーは、特に命に関わるほどの症状が出ることはほとんどないのですが、実際に怖いのは、アレルギー反応が短い時間で全身に激しくあらわれる、アナフィラキシーです。

    アナフィラキシーとは?

    アナフィラキシーとは?

    (Przemek Iciak/shutterstock)

    では、アナフィラキシーとは一体どんな状態なのでしょうか?

    アナフィラキシーの原因って?

    犬ではワクチン接種後のアナフィラキシーがよく知られていますが、ワクチン接種以外でも、食べ物、草木、薬剤などに反応してアナフィラキシーが起こることもあります。

    アナフィラキシーはどの犬種でも発生しますが、ワクチンに反応するアナフィラキシーは日本では小型犬の純血種、特にミニチュアダックスフンドでの発生が多いです。

    アナフィラキシーの症状

    アナフィラキシーは、アレルゲンに触れて少し時間がたってから顔面が腫れてしまうムーンフェイス、全身のかゆみ、蕁麻疹(じんましん)などが認められことがあります。

    アナフィラキシーショックの症状

    また、以下のような重篤な症状が現れた場合は「アナフィラキシーショック」といいます。最悪の場合、死亡してしまうケースもあります。

    • アレルゲンに触れて30分くらいでぐったりしてしまう
    • 血圧低下
    • 呼吸が早くなる
    • 呼吸困難
    • よだれを流す
    • ふるえ
    • けいれん など 

    アナフィラキシーショックは、すぐに病院での緊急対処が必要となります。 呼吸困難や意識低下を起こしている場合には、気管挿管が必要な場合もありますし、血圧低下などが認められる場合、静脈内輸液が必要となります。

    また、アレルギー症状を緩和しショックから回復させるために様々な薬剤投与を行います。

    急性アナフィラキシーショックは、死亡リスクも高い状態ですが、迅速かつ適切な対処を行えば、ショック状態から回復することも多いです。

    愛犬の変化を見逃さない

    アナフィラキシーとは?

    (Stephanie L Sanchez/shutterstock)

    飼い主さんは、ワクチン接種後はもちろん、何か薬剤を飲ませる時、普段あまり食べない物をあげる時などは、愛犬の様子をよく観察し、何かあればすぐに対応できるように心構えしておくことも大切です。

    ちょっとした変化を見逃さないことや、アレルギーが起きたときの心構えがあるだけで、犬たちを急激なアナフィラキシーから守ってあげることができるのです。

    保険最強ランキング2年連続1位のペット保険_小型犬

    著者・監修者

    堀江志麻

    獣医師

    堀江志麻

    プロフィール詳細

    所属 往診専門動物病院「しまペットCLINIC」院長

    略歴 1979年 山口県宇部市に生まれる
    1986年~1992年 ドイツ・デュッセルドルフに滞在
    1998年 北里大学 獣医畜産学部・獣医学科に入学
    2004年 獣医師国家資格取得
    2004年~2007年 神奈川県 横浜市の動物病院に勤務
    2008年~2010年 同動物病院の分院(東京都大田区)の分院長を務める
    2010年 子供を出産し、一時お休み
    2011年 千葉県と東京都の2つの動物病院で勤務
    2011年11月11日 往診専門動物病院、しまペットCLINIC 開院 現在、東京都内を中心に千葉県、神奈川県にて往診をおこなっている。

    資格 日本小動物歯科研究会(レベル1認定講習・実習 終了)
    日本メディカルアロマテラピー協会(JMAACV日本メディカルアロマテラピー動物臨床獣医部会認定ペットアロマセラピスト)
    日本ホリスティックケア協会(日本ホリスティック協会認定ホリスティックケア・カウンセラー)

    ページトップに戻る