長い歴史の中で、常に人気上位の犬種であるミニチュア・ダックスフンド。ワンちゃんに詳しくない人でも、胴長短足のそのユニークな姿を、見たことがある方はとても多いことでしょう。 今すでにミニチュア・ダックスフンドと暮らしている方も、これからミニチュア・ダックスフンドを家族に迎えようかと考えている方も、ミニチュア・ダックスフンドの魅力を知り、楽しく快適な暮らし方を学んでいきましょう。
長い歴史の中で、常に人気上位の犬種であるミニチュア・ダックスフンド。ワンちゃんに詳しくない人でも、胴長短足のそのユニークな姿を、見たことがある方はとても多いことでしょう。 今すでにミニチュア・ダックスフンドと暮らしている方も、これからミニチュア・ダックスフンドを家族に迎えようかと考えている方も、ミニチュア・ダックスフンドの魅力を知り、楽しく快適な暮らし方を学んでいきましょう。
今は健康なペット(わんちゃん・猫ちゃん)でも病気やケガは突然訪れるかもしれません。特に近年では動物医療の進化に伴い、治療費が思った以上に高額になるケースも。大切な家族のために、あなたも最適な選択ができるようにしてみませんか?
もくじ
Benoist/shutterstock
現在の日本でのダックスフンドの飼育頭数は、全犬種の中でなんと第3位(JKC2018年度犬種別犬籍登録頭数参照)。ダックスフンドの人気は絶大で、2007年では登録頭数1位でした。近年は、プードルとチワワに上位を渡していますが、今でも人気のある犬種です。
ダックスフンドは、ドイツ発祥の犬種です。ドイツ語でDachshund(ダックスフント)。ドイツ語ではdの発音が濁らないため「ダックスフン“ト”」と発音しますが、この記事では表記を「ダックスフン“ド”」で統一しています。
ダックスフンドの名前の意味は、Dachsは“アナグマ”、Hundは“犬”。「アナグマを狩る犬」が名前の由来です。アナグマは日本にも存在している、タヌキやハクビシンと似た見た目の、イタチ科の動物です。アナグマは穴の中で暮らすため、そのアナグマを狩るために、穴に入って狩りをしやすい脚の短い犬種としてダックスフンドが作られました。
胴長で短足なその風貌から、のんびり屋さんのイメージを受けてしまうと、大間違い! ダックスフンドは、穴の中でも、さらに地上でも、狙った獲物はしつこく追い詰める、有能な狩りを行うことが出来るワンちゃんです。疲れ知らずのスーパーハンターなのです! 運動好きオーナーさんにはうってつけの、アクティブなワンちゃんです。
Dora Zett/shutterstock
「ダックスフンド」にもいくつかの種類があることをご存知ですか?
〈サイズの3分類〉
ダックスフンドは大きさによって3種類に分かれます。
大きいものから順に
1.スタンダード・ダックスフンド:約9~12㎏
2.ミニチュア・ダックスフンド:約4.5~4.8㎏
3.カニーンヘン・ダックスフンド:約3.2~3.5㎏
上記3タイプのダックスフンドのうち、日本の飼育頭数のおよそ7割強がミニチュア・ダックスフンドと言われています。きっと、皆さんが街でよく見かけるダックスフンドは、ミニチュア・ダックスフンドが多いことでしょう。
〈被毛の3分類〉
被毛のタイプも3種類あります。
1.スムース・ヘアー:短く、硬い被毛。光沢があり、なめらか。
2.ワイヤー・ヘアー:バリバリした硬い被毛。口元におひげがある。
3.ロング・ヘアー:長く、なめらかな被毛。尾の下側の被毛も長い。
この中でも、ワイヤー・ヘアーのダックスフンドは見かけることが少ないかも知れません。
スムースは、毛が短くて手入れが楽に見えますが、チクチクした毛がたくさん抜けます。お部屋のお掃除は覚悟しましょう。
ロング・ヘア―は、長い毛が毛玉になったり、お散歩で枯葉が付いたりします。毛が絡まるだけでなく、皮膚の炎症を起こす原因になりますので、1日1回以上のブラッシングは欠かせません。
Masarik/shutterstock
狩猟のために役立つために改良され続けてきたミニチュア・ダックスフンドは、屈強な身体と、疲れ知らずのスタミナを持っています。穴に入るために脚こそ短めですが、地上でも走り回って狩りが出来るようなタフな犬同士を、長い歴史で掛け合わせて作られた犬種です。
可愛い見た目ではありますが、獲物に何度も噛みつくしつこさや、獲物を巣穴から出すための大きな吠え声もミニチュア・ダックスフンドの特徴です。
かつてミニチュア・ダックスフンドが犬種で人気1位だった時代にも、噛みつきや吠え声が問題となり、飼育放棄につながるケースが大変多くありました。このような悲しい事件の背景にあるのは「ミニチュア・ダックスフンドが大人しい犬だと思った。」という人間側の思い込みによるもの。散歩が少なく、家の中だけで抱っこしたり、なでたりするばかりで、人間の都合優先で生活させようとすると、スーパーハンターの血はおさまらなくて当然です。
スーパーハンターは、頭を使ったり運動をしたりすることが大好き。欲求不満や問題行動を防ぐためにも、お散歩で外の刺激に触れさせることに加えて、脳トレもすることで、頭と心を満たすようにしましょう。引っ張りっこや、持ってきて遊びなど、オーナーさんと一緒に遊ぶ、遊び方のレパートリーも増やしましょう。
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ミニチュア・ダックスフンドは屋外ではなく、室内で人と一緒に生活します。毎日のお散歩も欠かせません。適切な気温は高くても25℃くらいで、湿度は60% よりも低い方が快適でしょう。世界的にも、湿度が高く暑すぎると言われる日本の夏は、日々のエアコンが欠かせません。人間よりも地面に近い高さで暮らすミニチュア・ダックスフンドは、温度の影響を受けやすいです。お散歩では、コンクリートの反射熱を受けて熱中症のリスクが高まります。寒い時季には冷え過ぎて体調を崩すこともあります。オーナーさんが温度管理をするように気を付けましょう。
室内の注意点は、足裏の毛が長かったり、床が滑りやすいと、足腰への負担につながります。家の中のミニチュア・ダックスフンドが歩く場所には、マットやカーペットを敷くようにしましょう。
抱っこの仕方も重要なポイントです。人間の赤ちゃんのように、前足の付け根だけを持って、下半身をだらんとさせた状態でのタテ抱っこは、腰に負担がかかるので絶対にダメ! 胴体が長い分、腰に大きな負担がかかるため、抱っこは必ず下半身も手で抱えてから持ち上げるようにしましょう。
体重管理も大切です。胴が長く、ただでさえ足腰に負担がかかりやすいミニチュア・ダックスフンド。もし太ってしまうと、さらに関節に負担がかかります。体重管理は、第一に食事、第二に運動。しかし、ワンちゃんは私たちと違って、満腹がわかりません。食事制限はワンちゃん自身では出来ないのです。オーナーさんがカロリーを管理して、ワンちゃんを病気にしないようにしましょう。
ミニチュア・ダックスフンドと楽しく暮らすために、病気のことを知っておきましょう。
・椎間板ヘルニア:体型的にも、犬種特徴としても、椎間板ヘルニアが起きやすい犬種です。体重管理で体への負荷がかからないように気を付けましょう。タテ抱っこで下半身を支えないことも危険です。
・歯周病:人と違い、犬は3日程度で歯垢が歯石に変わっていきます。そして、歯周病菌が顎の骨を溶かしていき、体内にも細菌が回ってしまいます。毎日の歯磨きは欠かせません。口臭は、口の中が細菌感染をしている状態で、正常ではなく異常です。早めに獣医さんに相談しましょう。
・肥満:ミニチュア・ダックスフンドに限らず現代の犬たちには、肥満が増えています。肥満は人生にとって百害あって一利なし。適正体重にすることが愛情だと思って、カロリーコントロールをしましょう。
ミニチュア・ダックスフンドの健康を日頃からチェックしているつもりでも、見ただけでは症状がわかりづらいことも多いでしょう。若いうちは年1回以上、6歳以上なら半年に1回以上、動物病院で健康診断を。
犬は人よりも病気の進行が早いので、日常でも、少しでも異常を感じたら、早めに動物病院に行くようにしましょう。
ミニチュア・ダックスフンドは寿命の長い犬種です。年齢を重ねていくうちに、様々な病気が出て来ることでしょう。不安を感じたときにすぐ動物病院に行けるように、ペット保険の加入も検討することをおすすめします。
Rin Seiko/shutterstock
ミニチュア・ダックスフンドを家族に迎えるときは、どんなことに気を付けたらいいでしょうか。
ミニチュア・ダックスフンドだけでなく、全ての犬種に言えることですが、子犬を迎えてから少なくとも3~8カ月間は、人間の都合は通じません。全面的に子犬のペースに合わせられるように、時間に余裕を持った生活を整えましょう。子犬に4時間以上の留守番は長いため、トイレの失敗や、問題行動につながりやすいと言われています。子犬の保育園や、ペットシッターなども検討しましょう。
生後6か月から1歳くらいまでの間は、子犬の頃とは比べ物にならないほど、体力がついてきます。甘噛みや家具の破壊、お散歩での跳びつきや引っ張りなどの悩みと向き合うことになるでしょう。健康な犬なら、当たり前の正常な成長です。2歳くらいまでかけて、家族全員でコツコツ気長にトレーニングをしながら、子犬と一緒に成長していきましょう。
The Adaptive/shutterstock
ミニチュア・ダックスフンドと楽しく暮らすためのヒントはありましたか? ミニチュア・ダックスフンドを迎える前からたくさんのことを学ぶことで、より快適に暮らしをスタートすることが出来ます。日本中のミニチュア・ダックスフンドと、オーナーさんたちが笑顔で楽しく過ごせることを、心から応援しています。
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