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2019.05.09

犬に「無駄吠え」はない!? なぜあなたの愛犬は吠えるのか

愛犬の無駄吠えに困っている、という飼い主さんも多いことと思います。そもそもなぜ犬は「吠える」のでしょうか? そう、もちろん犬にだって「吠える理由」があるからです。それをなんとなく「無駄吠え」と名付けて、本質から目を背けていませんか。今回は犬が吠える理由を、あらゆる角度から解説していきます。

犬にとって、無駄吠えって何?

(Sundays Photography/shutterstock)

犬と一緒に暮らす中で、「無駄吠え」に悩む飼い主さんは、とても多いのではないでしょうか? 何度もワンワンと吠えられてしまうと、ご近所の方にも、ご自身にも、気持ちに負担がかかってしまいます。
「無駄」で「うるさい」と思いがちですが、犬たちにとっては大切な表現方法。私たち人間も、誰かと話しているときに、「無駄話をするな!」と一方的に言われたら、悲しい気持ちになりますよね。
犬は吠えることで、何かを得られたという経験があれば、その後も吠えることを「道具」として使います。今、あなたの愛犬が吠えることがあるならば、過去に吠えることで、「助かった」と思える経験があるからです。
だからと言って、いつでもどこでも吠えられたら、人間社会で迷惑になってしまいます。愛犬の吠える理由を知れば、対策が取れます。

吠える理由を考えてみよう

(jojosmb/shutterstock)

愛犬が吠える理由は、大きく分けて4つ。
①警戒・不安で吠える。
 苦手な犬が、近づいて来た時に、ワン!→「これ以上、近付いてこないで!」
 知らない人から、触られそうな時に、ワン!→「嫌だよ!やめてよ!」
②要求があって吠える。
 サークルに入れられている時に、ワン!→「ハウスから出してよ!」
人の食事の時に、ワン!→「その食べ物を、ちょうだい!」
③興奮して吠える。
ドッグランで遊びながら、ワン!→「イエーイ!やっほー!」
大好きな人を見つけた時に、ワン!→「好き、好き、好き~!」
④体調不良で吠える。
 具合が悪い時に、ワン!→「苦しいよ、痛いよ…」

いかがでしょう。皆さんの愛犬の吠える状況を想像してみてください。どれが当てはまりますか?次は、代表的な吠える状況から、吠える理由を紐解いていきましょう。

チャイムが鳴ると、吠えちゃう理由とは!?

(leungchopan/shutterstock)

チャイムが鳴った時に、吠える子は、2通りの可能性があります。

1.「警戒・不安で吠える」場合。犬にとって家の中は、安心できる自分の場所。人間は「郵便屋さん」だから安心と思っているかも知れません。愛犬にとったら、毎回、不審者が家に侵入してくる合図がチャイムです。犬はお家を守ろうと、一生懸命吠えます。

<愛犬の気持ち>
チャイムが鳴る
→不審者が侵入してくる
→愛犬が吠える「誰か来たぞー!大変だ!」
→不審者が帰る
→愛犬「来ないでって言ったら、帰ったよ。次も頑張るよ。」

人間から見たら、愛犬が吠えたことで、郵便屋さんが帰ったわけではありません。ただ、愛犬がそう考えてしまっても、無理はありません。今日も、不審者の侵入を阻止したぞと、ホッとしています。愛犬がそう思うたびに、次も、また次も、吠えることが増えていってしまうのです。こういったときは、叱るよりも安心させてあげる必要があります。

2.「興奮して吠える」場合。来客が嬉しくて、興奮して吠えてしまう子もいます。このような場合は、愛犬を連れて、外で来客と待ち合わせをしてから、家に入るようにしましょう。

お外で他の人や犬とすれ違う時に、吠えちゃう理由とは!?

(Milosz Aniol/shutterstock)

これもチャイムの時と同じです。2通り考えられます。

1.「警戒・不安で吠える」場合。他の人や犬に対して、「こっちに来ないで!」という意味で、吠えることがあります。愛犬は不安ですから、叱ってはいけません。すぐに不安の対象と距離を取って、安心させてあげましょう。

2.「興奮して吠える」場合。他の人や犬に対して、「遊ぼうよ!」「挨拶しようよ!」など、興奮して吠えることがあります。興奮して吠えたまま対象に近づくと、次回もまた吠えが増してしまいます。対象から距離を取って、吠えがおさまってから、ご挨拶をするようにしましょう。

人の食事中に、吠えちゃう理由とは!?

(Iuliia Azarova/shutterstock)

「要求があって吠える」場合があります。今までに1度でも、おねだりして食べ物をもらえた経験があるなら、期待して当然です。食べ物をもらえるまで、「ください!」と吠えることがあります。要求吠えが習慣になってしまっている場合、中に食べ物を入れて時間をかけて食べながら遊ぶ”知育オモチャ”を与えてみましょう。人間からではなく、犬自身で頭を使って食べ物を手に入れる練習ができます。

ドッグランで他の犬に、吠えちゃう理由とは!?

(ANURAK PONGPATIMET/shutterstock)

3通り考えられます。

1.「警戒・不安で吠える」場合。ドッグランで近づいてくる犬や人に、「近づかないで!」と吠えることがあります。当然ですが、犬にも相性があり、誰とでも仲良くできるわけではありません。仲良しの犬がいる場合は楽しく遊べるかもしれませんが、苦手な犬がいるときは、愛犬もドッグランを楽しめません。愛犬が身体を固くして吠えたり、動かなかったり、一方的に追っかけられてしまうなどの時には、ドッグランを苦手になる前に、少しでも早く外に出ましょう。

2.「要求があって吠える」場合。他の犬や人に対して、「遊ぼうよ」「おもちゃ投げてよ」「走ろうよ」など、要求を伝えるときに吠えることがあります。

3.「興奮して吠える」場合。遊ぶ中で、興奮が止まらなくなり、あたり一面にワンワン吠えて走りまわることがあります。興奮しすぎると、他の犬とケンカになったり、事故の元!一旦遊びを中断して、興奮がおさまってから遊びましょう。

シニアになってきて、急に吠えちゃう理由とは!?

(CatDot/shutterstock)

2通り考えられます。

1.「警戒・不安で吠える」場合。シニアになってくると、目や耳などがだんだん悪くなり、関節も痛みます。体の具合の変化で、急に抱っこされたり、なでられたりすることが怖くなる犬もいます。近くに飼い主さんを感じられずに、不安になる犬もいます。吠えは、「怖い」のサインかも知れませんから、次から不安にさせないような行動を心がけましょう。

2.「体調不良で吠える」場合。痛い時、苦しい時も、吠えます。若い頃とは違い、体の不具合も出やすくなります。認知症で、夜鳴きが始まることもあります。無理をせず、まず動物病院に相談しましょう。

もちろん、シニアも日々学習していますから、上記の2通りだけでなく、要求吠えも、興奮吠えもしますよ。

吠えることは、日本語が話せない犬の感情を、私たちが読み取ることのできる表現の一つです。しかし、犬にとって「無駄吠え」はありません。あくまでも人間にとって無駄に思えるだけ、のことなのです。
犬が、「なぜ吠えているのか」を、よく観察して、状況を把握しましょう。犬の気持ちがわかったうえで、対処ができる飼い主さんになれたら、あなたと犬は最高のパートナーになれますよ!

プロフィール

大久保羽純

大久保羽純

PERRO株式会社 代表取締役
国際ライセンスCPDT-KA認定ドッグトレーナー

日本とニュージーランドで修行。世界平和を目指し、現在は東京で、犬と人の心をつなぐレッスンや講師、執筆など各所で活躍中。