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2018.08.16

【犬のしつけ】愛犬にトイレを覚えてもらうトレーニング方法とは?

一般的にトイレトレーニングは子犬期にやるものと言われています。しかし、いくつになってもできない子は意外と多いと言われています。成犬になってもトイレがうまくいかないのはナゼ?そういう子にはどのようにトレーニングをすれば良いのか。ドッグトレーナー目線で紹介をします。
(執筆:プロドッグトレーナー・大久保羽純)

時代と共に変わるワンちゃんのトイレ事情

eva_blanco/shutterstock

昔は、多くのワンちゃんが庭などの室外で飼われていました。家の中に入れないため、室内トイレを教える必要もありませんでした。
しかし現代、首都圏のワンちゃんの90%以上が室内で飼育されています(参考:https://dentsu-ho.com/articles/2747)。室内で飼われているからこそ、トイレシーツで排泄をする必要が出てきました。ワンちゃんにとっては、ここ10~20年くらいの間に起こった急激な変化です。ドッグトレーナーの元にも、「トイレがうまくいかない!」というお問い合わせは多く寄せられています。

教えないでもトイレで排泄できるでしょ?の罠

Naviya/shutterstock

多くの方に「ワンちゃんはトイレシーツをわかっているものでしょ?なぜ失敗するの?!」と聞かれます。ワンちゃんは初めからトイレシーツをトイレだと思っているのでしょうか? 答えはNOです。“トイレシーツ”と名付けたのは人間で、ワンちゃんは初めトイレだとは知りません。そのためシーツの上で寝たり、シーツを噛みちぎって遊んだりしますよね。
トイレシーツがトイレなのだと教えてあげなければ、そこで排泄をするようにはならないのです。

初めからトイレを覚えている子もいるのに、なんでこの子はできないの?!

子犬を迎えた方の中には、「いつか自分でトイレを覚えるでしょ」と思っている方もいますが、油断大敵!トレーニングをしないと出来るようにはなりません!
家に迎えたときから失敗しない子の話も聞きますが、それは勝手に覚えたのではなく「ブリーダーさん」「ペットショップの店員さん」「母犬や兄弟犬」などの誰かしらが、教えておいてくれただけなのです。トイレがうまい状態で家に迎えた方はラッキーだと思ってください。そして、そうでない子を迎えた方は余計な期待をせずに、トレーニングをしましょう。

子犬を迎えたらすぐに始めるトイレトレーニング

トイレトレーニングのポイントはこの2つの繰り返し。

1.トイレシーツの上で排泄を成功させる。
2.トイレシーツの外で排泄を失敗させない。

特別なテクニックで即座に覚えるのではなく、管理をしっかりして、何度も繰り返し、シーツの上での排泄を成功させていくことが重要です。人間の子供のオムツを外すトレーニングと似ています。

成功のために、以下の手順を守りましょう。

①トイレ成功の環境づくり。
1.サークルを用意して、トイレトレーとクレート(プラスチック素材で持ち運びできるハウス)を入れる。
2.フカフカのものにオシッコをする習性があるので、トイレを覚えるまではサークル内に、まぎらわしいドッグベッドや毛布などは置かない。
3.トイレシーツを噛みちぎる子は、網の付いたトイレトレーを準備。

②サークル内のトイレシーツで排泄→サークルから出す、の繰り返し

1.排泄を成功させること:
サークル内のトイレで排泄させてから、サークルから出して遊ぶこと。サークルという限られた中で、確実にトイレの上で排泄を成功させましょう。
2.排泄を失敗させないこと:
サークルから出してからは1秒たりとも目を離さないこと。排泄をしそうな時間になったら、事前にサークルに戻しましょう。
3.排泄を成功させる&排泄を失敗させないこと:
サークルのトイレシーツの上で排泄を成功させる、サークル外では失敗させない、を繰り返しましょう。トイレシーツの上で排泄する確率を100%に近づけるのがポイントです。
人間の保育園を想像してください。保育士さんが子供たちを「そろそろオシッコにいこうね」とトイレに連れていきますよね。ワンちゃんも初めは自分からは行きませんから、トイレに誘導して練習を繰り返す必要があるのです。

③排泄のタイミング・トイレ記録を把握する

1.
仔犬だと30分~1時間、少し大きくなると2~4時間くらいの頻度でオシッコをします。
2.
愛犬の排泄のタイミングがわかるように、オシッコとウンチをした時間を毎回記録しておきましょう。記録があると、サークルに戻す時間の目安がわかります。
3.
排泄のタイミングは、寝起き・食後・遊んでいる途中などが多いです。
4.
排泄前には地面の匂いを嗅いだり、クルクル回ったりします。日々観察して愛犬のトイレサインを知りましょう。

成犬からでもトイレトレーニングは出来るの?

LDWYTN/shutterstock

「成犬はもうトレーニングできないの?」と聞かれることがありますが、そんなことはありません。上記の手順で教えていくことができます。
子犬との違いは、トイレの回数が少ないので(膀胱にオシッコをためられる分、子犬のように30分間隔では排泄をしません)、頻繁にトイレシーツの上で成功させてあげられません。また、今まで失敗を続けてきたワンちゃんは、その記憶を塗り替えるために少し時間がかかるかもしれません。その分、成犬もトイレはできるようになりますが、仔犬よりは時間がかかることを心にとめて取り組みましょう。

トイレトレーニングで気を付けること

1.叱らないこと!
排泄場所が間違っているのは、正しいトイレがわからないからです。もし叱ってしまったら、「パパ・ママの前でオシッコすると怒られちゃう…」と勘違いします。見えないところでするようになるかもしれません。オーナーさんの中には「この子は嫌がらせでトイレを失敗するから叱っているの!」と言う方がいますが、行動学の世界的見解としても“嫌がらせ”での排泄はないと言われています。「まだ覚えていないだけ」と心を穏やかにして、地道に練習しましょう。叱っても良いことは1つもありません。
2.トレーニング期間中は、油断しない。目を離さないこと!
ちょっと目を離したすきにオシッコされてしまった!とよく聞きます。ワンちゃんは動物ですから、1秒でも隙があればオシッコできます。サークルから出しているときは絶対に目を離さないでいましょう。目を離すなら、トイレを失敗しないようにサークルに戻しましょう。
3.失敗を繰り返す場所は管理しよう
台所の奥などで失敗しやすいなら台所に行かせないようにゲートを付けたり、ラグマットの上で失敗するならラグマットを無くしてしまうなど、予防できるところは予防していきましょう。

うまくいかない?!こんなときどうする??

Q:
サークルから出してすぐにオシッコをしてしまう。
A:
毎回必ずオシッコをさせてからサークルから出しましょう。
Q:
トイレを移動すると失敗する。
A:
「トイレシーツ」をトイレと覚えているのではなく、その「場所」をトイレと覚えているのかも知れません。いつも置いてあるトイレシーツの場所を1m程度ずらしたり、室内にいくつかシーツを置いて、トイレシーツ自体を覚えさせましょう。
Q:
子犬が留守中にオシッコうんちまみれになっている。
A:
子犬は排泄頻度が多いもの。留守が長い家でのトイレトレーニングは、練習時間が取れないため、非常に難しいです。ペットシッターや犬の保育園など、人の手を借りるのも方法です。
Q:
トイレからはみ出てオシッコしてしまう。
A:
トイレトレーが小さい可能性があります。体の長さの1.5倍程度はないと、4本の足が乗りきらず、はみ出て排泄しやすいです。
Q:
前は出来ていたのに、トイレの失敗が増えた。
A:
内臓の病気や処方されている薬などによっても、オシッコ事情は変わってきます。体調の問題ならトレーニングでは直りません。動物病院に相談しましょう。

まとめ

MR.WICHAI THONGTAPE/shutterstock

家でトイレを失敗してしまうと、臭いや衛生面で大変なストレスとなります。トイレトレーニングに近道はありません。地道に成功を繰り返していきましょう。多くの方が悩むことですから、お近くのペットのプロに気軽に相談してください。上手にトイレが出来ると、オーナーさんもワンちゃんも、今以上に気持ちよく生活できるようになりますよ。

プロフィール

大久保羽純

大久保羽純

PERRO株式会社 代表取締役 
国際ライセンスCPDT-KA認定ドッグトレーナー

日本とニュージーランドで修行。世界平和を目指し、現在は東京で、犬と人の心をつなぐレッスンや講師、執筆など各所で活躍中。