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2017.07.10

犬のストレスサイン10選〜プロドッグトレーナーに聞きました〜

大好きなワンちゃんと暮らす中で、ワンちゃんの気持ちをもっと理解したいと思う飼い主さんは多いはずです。言葉が話せないワンちゃんたちは、「楽しい」「不安」「怒っている」「お腹がすいた」などの自分の気持ちを、言葉で伝えることは出来ません。しかし、たくさんのしぐさや行動で表してくれています。
今回は、プロドッグトレーナーの大久保羽純さんに「犬のストレスサイン10選」をお聞きしました。
ワンちゃんの気持ちを知りたい、仲良くなりたい!と、思っている飼い主の方、第一歩としてワンちゃんのボディランゲージを把握しましょう!
[協力・執筆:プロドッグトレーナー 大久保羽純]

ワンちゃんのボディランゲージはたくさんあります。その中でも、今回はワンちゃんがストレスを感じているときのボディランゲージ(ストレスサイン)を「10個」ご紹介します。ワンちゃんがストレスを感じたときに、どんな行動をするのかがわかれば、不安や恐怖や興奮の中にいるその子に気づき、その状況から助けてあげることが出来ますよね。安心と安全を確保して、その子から信頼される飼い主さんを目指しましょう!

1.あくびをする、目を細める

眠い時でもないのにあくびをしたり、しょぼしょぼと目を細める子はいませんか?ワンちゃんはストレスを感じると、フワ~とあくびをしたり、目を細めたります。ストレス状況の中で平静を保つためにやっているので、眠いわけでもぼんやりしているわけでもなく、ストレスを感じている可能性があります。

2.目や顔をそらす

ストレスを感じたとき、ワンちゃんはその人や物を見ないように目をそらします。叱られると目をそらす子、よくいませんか?その子が不真面目なのではなく、後ろめたいからでもなく、単純に怒っている相手のことが怖くてストレスを感じるので、目をそらしているのです。人だけでなく、犬や物からも目をそらすことがあります。

例えば犬同士の場合、目を合わせ続けるのはケンカになりかねないので、平和を保つためにも基本的にはじっと見つめ合うことはしません。犬同士が体を固くして3秒以上見つめ合っていると、喧嘩が起こるのではないかとひやひやします。ちなみに、飼い主さんとアイコンタクトの練習をしたり、見つめることでご褒美がもらえるなどの良い事があれば、じっと目を見つめる行動も増えます。目を見つめるのは、ハッピーな時だけにしたいですよね!

3.後ろ足で体をかきかきする。全身をブルブルッとふる

かゆいわけでもなさそうなのに、急に体を後ろ足でかきかきし始める子はいませんか?水から出てきたわけでもないのに、全身をぞうきん絞りのようにブルブルッとするような行動をする子はいませんか?緊張したときなどに、このようなストレスサインを出す子がいます。例えば首輪をつけるのが苦手な子は、着け終わった後に体をかきかきしたり、ブルブルッと体を振る様子がよく見られます。「あ~ぁ、緊張した…!」といった様子です。
あまりにブルブルや掻く行動が多い場合や、一か所ばかり掻いている場合は、皮膚のトラブルかも知れませんので、病院に行ってくださいね。

4.ハァハァする

ハァハァしていることを、「パンティング」と言います。運動後でもないのに、暑くもないのに、ハァハァしているときはありませんか?口が閉まらずに開いたままハァハァしているときは、緊張状態にいる可能性が高いです。よだれが出る子もいます。ストレスを感じる対象から離れ、ハァハァがおさまるような、落ち着ける場所に移動してあげてください。

5.足の裏が湿っぽくなる

人も緊張すると、手にじっとりと汗をかきますよね。ワンちゃんも同じです。犬好きな人にはよく知られている通り、ワンちゃんの肉球は汗をかきます。緊張したときには汗が増えます。フローリングに濡れた跡がつくほど、緊張して足の裏に汗をかく子もいます。

6.舌をペロペロして鼻を舐めたり、口をクチャクチャする

緊張したときやびっくりした時など、ワンちゃんの口元をよく見てみて下さい。ペロペロッと舌を出して、鼻を舐めたり、口をクチャクチャさせています。一瞬なので見逃しがちですが、よく見かけるので、見つけやすいストレスサインかも知れません。

7.マウンティングをする

緊張したり、興奮したときにマウンティングをすることがあります。マウンティングは、ストレスを感じたときに、その発散や反動として行う場合があります。どちらにせよ、マウンティングをしている犬も、されている犬も人も、誰にとっても、良い状態ではありませんので、すぐにワンちゃんを引き離し、落ち着く場所に移動して、興奮を静めてください。

8.目のはしに白目が出る

通常ワンちゃんの目は、見える部分のすべてが黒目です。白目が出ることはあまりありません。しかし、緊張して顔の筋肉が硬直して、目しか動かせないときは、黒目のはしに白目が見えます。例えば、無理やり人に抱きしめられているワンちゃんの写真などで、目のはしに白目が出ていたりします。そういう写真は、可愛いというよりも犬が気の毒なので、飼い主さんは気づいて助けてあげましょう。

9.執拗に手足を舐める、尻尾を噛んだりする

なんともないのに前足や後ろ足をちゅぱちゅぱ舐めていることはありませんか?ストレスが原因となり、舐め続けることで、毛先の色が変わったり、皮膚を傷めてしまうこともあります。ぐるぐる回りながら尻尾を追い、噛んで毛をむしってしまうこともあります。自傷行為となっている場合は、単発的なストレスだけでなく、日常的に何かしらのストレスがかかっている可能性があるため、改善が必要です。留守中に排泄の失敗をしたり、家具を破壊したりする子もいますが、これも日常や留守番のストレスによって起こるストレスサインの可能性があります

10.耳を後ろに倒す、上半身が後ろに引けている

ストレス状況下でワンちゃんは、耳を後ろに倒したり、下半身が引けていたり体勢が低くなったりします。唸っているワンちゃんの中でも、この体勢になっている子は多くいます。そういうワンちゃんは、例え唸っていても、恐がっている状態です。怖がっている対象が人や犬なら、それ以上その対象が近づかないように、離れて距離を取ってあげてください。「大丈夫よ~!」と言って撫でるのは×です。ワンちゃんは、「これ以上は無理です!」と言っています。

プラスアルファの知識

要注意のストレスサイン

  • 固まってうずくまる
  • その場から逃げようとする
  • 壁際まで逃げる
  • 人の後ろや物の後ろに隠れる
  • 歯をむき出しにする
  • うなる

これらは、「高いストレス」を受けているときのストレスサインです。ワンちゃんたちは、人の管理の中で生活をしています。そんなワンちゃんにとって、「嫌だよ、助けて!」と私たちに伝える方法は、最終的には、うずくまるか、逃げるか、攻撃するかしかありません。

要注意のストレスサインに当てはまる行動が出たときは、あなたへの信頼感が刻々と失われている状態です。まずはその苦しい状況からワンちゃんを助け出してあげることを考えてください。嫌だよと言っているワンちゃんの声にいち早く気づき、助けてあげることが、共に最後まで生きていくための信頼関係の糧となります。

さいごに…

いかがだったでしょうか?たくさんあるストレスサインの中でも、代表的なものを選出しました。「あ、これうちの子もやっていた!」というものがあれば、もしかするとその時にワンちゃんはストレスを感じていたのかも知れません。これらは代表的なものにすぎず、その子その子によって、違うストレスサインが見られるかもしれません。さらに、この中には、ほんの数秒しか見られない行動や、よく見ていないと気づけないものもあります。犬は人よりも動きが速いので、見慣れないと目がついていかないかもしれません。自分のワンちゃんのことをよく観察する目を持つことが大切です。

人間でも、「体を固くして青ざめて歯をカチカチさせて、いかにも緊張しているように見える人」もいれば、「まったく緊張していないように見えても、実は手が汗でびしょびしょになっている人」まで、いろいろな人がいます。パッと見ただけではわからない、小さなサインにも、気づいてあげられるような最高の飼い主さんになりたいですよね。

一番大切なのは、日頃の自分のワンちゃんの様子をよく観察して、落ち着いている“通常の状態”を知っておくことです。例えば、通常の状態よりも、ハァハァしていたり、体をかいているなどの様子が見られれば、もしかしてストレスサインかなと気づくことが出来ますよね。
もっともっと、今以上にワンちゃんのことをわかってあげられるように、ワンちゃんのボディランゲージをよく観察して、最高のパートナーになりましょう!

執筆者紹介

米国CCPDT認定CPDT-KAライセンス所持
SUNNY Dog Training Partner
代表 プロドッグトレーナー 大久保羽純
人と動物の心をつなげる仕事がしたいと、5年勤めた企業を辞めて単身修行へ。